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- ID:
- 34282
- 年度:
- 2015
- 月日:
- 1118
- 見出し:
- 鹿児島の鶴丸城跡・御楼門の復元 県が支援
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/local/gifu/news/20151117-OYTNT50155.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- ◆知事「江戸時代の恩返す」
県が、鹿児島市の鶴丸城跡の「御楼門ごろうもん」復元の支援を始めた。薩摩藩士が行った木曽三川の治水工事「宝暦治水」の恩返しとして今年7月、古田肇知事が支援を持ちかけたという。岐阜県などからの情報提供を受け、鹿児島県の関係者が今月14日、岐阜市で開かれた木材の競り市で、ケヤ
キの大木を落札。さらに、県はケヤキの一部を無償提供し、復元を後押しする。(増実健一)
支援のきっかけとなったのが江戸時代に薩摩藩士が行った木曽三川の改修工事「宝暦治水」。この工事を縁に1971年に両県は姉妹県盟約を結び、交流を深めている。
県によると、御楼門は1601年(慶長6年)に島津家18代当主・家久が建設に着手した鶴丸城の城門。やぐらを備えた高さ約20メートル、主柱の幅約90センチの2階建てで、1873年(明治6年)に焼失した。門の復元費約7億5000万円は、鹿児島県や鹿児島市の事業費や民間の寄付で賄うという。2
020年3月の完成を目指す。
復元の課題となっているのが、柱やはりに使うケヤキとマツの木材。直径90センチで長さは7~11メートルのものが11本必要とされている。岐阜県県産材流通課によると、「重要文化財クラスが使うような、極めて希少なもの」だという。
このため、鹿児島県は木材の情報提供を呼びかける一方、国内有数のケヤキ取扱量を誇る岐阜県銘木協同組合(岐阜市)を7月に視察し、情報提供を依頼。ケヤキの大木が競りに出るという情報を得て、鹿児島県の関係者が今月14日の競り市に参加し、長さ10メートル、直径1・1メートルのケヤキ
1本を落札した。同県や地元経済団体などでつくる鶴丸城御楼門建設協議会副会長の玉川文生さん(67)は、「これで木材の確保に弾みが付く。今後も全国を探し回って、必要数を手に入れたい」と話した。
今回の支援は、宝暦治水の「恩返し」として、古田知事と伊藤祐一郎・鹿児島県知事が7月に都内で会談した際、古田知事から持ちかけたという。その際、岐阜県産のケヤキを無償譲渡することも決まった。県広報課は「木の国・岐阜県らしい方法で宝暦治水の恩返しをしていきたい」としている。
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