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- ID:
- 32110
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 1225
- 見出し:
- 円安対策 早急に 県民、第3次安倍内閣に注文
- 新聞名:
- 日本海新聞
- 元URL:
- http://www.nnn.co.jp/news/141225/20141225007.html
- 写真・動画など:
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- 記事内容
- 衆院選では「熱なき大勝」で議席の3分の2を確保し、安倍晋三首相は「この道しかない」とアベノミクスの継続を宣言し、地方に効果を波及させると訴えた。24日は第3次安倍内閣が発足。年の瀬を迎え、忙しい日々を送る鳥取県民に安倍政権への注文を聞いた。
第3次安倍内閣発足のニュースを見る市民=鳥取市内
■地方にも恩恵を
靴店経営の判沢正大さん(47)=米子市旗ケ崎2丁目=は「アベノミクスで株高になったからといって靴が売れるわけではない。特定業種に偏った経済政策ではその業種しか恩恵はない」と切り捨て、「安心して生活できる社会になる施策を取らないと消費マインドは盛り上がらない」と求める。
円安対策を求めるのは木材加工会社専務の坂本晴信さん(38)=智頭町山根。輸入金属の価格高騰を受け、木材加工に必要な専用刃物の値段は1~2割上昇し、経営を圧迫しているという。「灯油代や電気代まで影響を受けるようになったら、天日で木材を乾かさないといけなくなる。これ以上はやめて
ほしい」と嘆く。
円安の影響は家計にもじわりと波及している。倉吉市内のスーパーで買い物をしていた教員の田中由佳理さん(49)=湯梨浜町埴見=は、「全般的に物価が上がり、スーパーで安売りの時に買いだめしたりして切り詰めている」とやりくりの苦労を吐露。2017年4月に再増税される消費税については「選挙
のために据え置きしただけで結局は10%になる。経済弱者が潤うような政策を考えてほしい」と注文を付ける。
■景気対策に期待
小型底引き網漁業者の佐々木正さん(48)=境港市蓮池町=は、燃油価格が高止まり傾向にあることや、若者の魚食離れが進んでいることなどを挙げ、漁業を取り巻く環境の厳しさは変わらないと指摘。その上で「生産者も努力するので、沿岸漁業が成り立つような各種支援策を講じてほしい。まずは魚
が売れるような景気対策を」と期待する。
鳥取大工学部4年生の李石(りせき)さん(22)=鳥取市湖山町南5丁目=は、安倍内閣が重要課題に掲げる「地方創生」が県の発展につながると期待。「鳥取を日本海側のインバウンド戦略における要にしてほしい」と要望する。
13歳の時に中国から家族で移住してきた自身の経験から「新鮮な海産物を安く食べられる鳥取は、外国人の目線から見て非常に魅力的」と断言。「京阪神や山陽側とのアクセスがさらに向上すれば、アジアの外国人観光客をもっと呼び込める」と話す。
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