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- ID:
- 23323
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0130
- 見出し:
- "暴れ天竜"に耐えた 明治期の橋脚、発見相次ぐ
- 新聞名:
- アットエス
- 元URL:
- http://www.at-s.com/news/detail/100095582.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 磐田市池田の天竜川河川敷で、明治期に架けられた木製橋「池田橋」とされる橋脚の一部が発見されたことが、29日までに分かった。昨年の台風により川底が洗われたことが原因とみられ、これまでにも同時期に架けられた二つの木製橋の基礎が相次いで発見されている。専門家は「“暴れ天竜”の流れに
耐えた当時の建築技術の高さが分かる貴重な史料」などと発見の意義を語る。
池田橋の橋脚は昨年12月、地域住民によって発見された。直径約20センチの木柱が30本以上並ぶ。池田橋は幅2・7メートル、全長約780メートルで1883〜1933年、現在の磐田市池田と浜松市東区中野町を結んでいた。対岸で栄えた笠井の織物市などへのルートとして庶民に利用され、天竜川
橋の建設で取り壊されたという。
1878〜1933年に架けられていた「天竜橋」の土台部分が磐田市側で見つかったのは昨年11月ごろ。3・2メートル×4・1メートルの範囲が木板で囲われ、内側に直径50センチの柱が立つほか、周囲にもくいが28本あった。さらに浜松市立豊西小の児童が、浜松市側で「豊田橋」(1883〜1889年)の
橋脚とみられる丸太3本を発見した。
相次ぐ発見に天竜川を所管する国交省浜松河川国道事務所は「台風15号で、天竜川ではかなりの出水があった。土砂が運ばれて、完全に撤去されずに埋もれていた橋脚が現れた可能性がある」とみる。
遠州地域の郷土史に詳しい磐田市文化財保護審議会の小杉達副会長(69)は「天竜川流域の交通量が多かったことを示す橋。今のうちに測量し復元するなどして、研究に役立てたい」と話している。
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