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- ID:
- 25721
- 年:
- 2012
- 月日:
- 1031
- 見出し:
- 津波で倒れた松 年賀状に 都内やネットで販売
- 新聞名:
- 東京新聞
- 元URL:
- http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012103002000230.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 東日本大震災の際に岩手県大船渡市で津波になぎ倒された松の木を加工した「復興応援年賀はがき」が十一月一日から、岩手県内と東京都内で売り出される。売り上げの一部は同市に寄付する仕組みで、販売に携わる人たちは「年賀状を見る人に、復興から程遠い被災地の現状に思いを寄せてもらえ
れば」と期待を込める。 (中山高志)
はがきを製作したのは、大船渡市の文具店経営竹野美貴子さん(31)。市内では、震災による津波で、海沿いの多くの松の木が倒れたが、使い道がないまま積み上げられていた。
今春に地元の木材業者から、倒木の用途について相談を受けた竹野さんは、復興支援商品づくりを計画。「絆」の英訳から「ぼんずプロジェクト」と名付け、倒木を薄いシートに加工してはがきやしおりなどに仕立て、九月から売り出した。年賀状もその一つで、木材の色やにおい、手触り、木目を感じることがで
きる。
竹野さんがネット上で販売協力店を募ったところ、都内からは、被災地や発展途上国の商品を扱う「ジョイントファクトリー」(調布市緑ケ丘)と、ガラス彫刻店「サンドブラスト工房やまき」(足立区中川)の二店舗が応じた。このほか、岩手県内では竹野さんの文具店など計七カ所で販売するほか、ネット上で
も購入可能。
「ジョイントファクトリー」の田中彰悟さん(35)は「被災地で頑張って良い物をつくる人たちを支えたい」と話す。大船渡市出身で「サンドブラスト」を経営する松本和嘉子さん(44)も「大船渡は復興支援商品が少ないので、ぜひ応援したい」と意気込む。
これに対し、竹野さんは「被災地の思いが、少しでも多くの人たちに届くきっかけになれば」と話す。
年賀はがきは十枚九百五十円から。プリンター印刷も可能。「ジョイントファクトリー」では店頭販売するが、「サンドブラスト」では注文を取り次ぐ。このほか、方言をあしらったしおりや、木目を生かした名刺などもある。問い合わせはぼんずプロジェクト=080(3327)5308=へ。
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