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- ID:
- 25677
- 年:
- 2012
- 月日:
- 1026
- 見出し:
- 防風林の松3万本枯死 河北潟干拓地、酷暑影響
- 新聞名:
- 北国新聞
- 元URL:
- http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20121026102.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 河北潟干拓地で防風林の松が大量に枯死していることが25日、分かった。今夏の酷暑 によって抵抗力が弱まった松が多く、松くい虫の被害が拡大した。特に中央幹線道路沿い は約4万本のうち3万本が被害を受けており、今後、強風や積雪で路上に倒れ、交通に支
障を来す恐れも出ている。すべてを伐採するには5千万円以上の多額の費用を捻出する必 要があり、河北潟干拓土地改良区は対応に苦慮している。
河北潟干拓地には、国営干拓事業や石川県の整備事業によって、農作物を強風から守る ためクロマツが約19万本植えられた。
同土地改良区によると、松くい虫による枯死は1995(平成7)年ごろから見られる ようになった。今回の大量枯死は約6万本の被害が確認された2000年以来になる。
特に被害が激しいのは、かほく市と内灘町を結ぶ中央幹線沿い約5キロで、原因は今夏 の猛暑とみられる。
県農林総合研究センター林業試験場によると、枯死は松くい虫「マツノザイセンチュウ 」が幹に入り込み、根からの水分吸収を止めることで起きる。今年は酷暑で残暑も長かっ たことから、水分不足の松が多く、被害が拡大したとみられる。
また松の根は湿気に弱く、水気の多い干拓地の松はもともと根を大きく張ることができ ず、松くい虫の被害を受けやすい面もあるという。
河北潟干拓土地改良区では、景観や安全面から年間、2千本ほど枯れた松の伐採してお り、これまで約1万本を切り倒すために約1800万円を費やした。枯死した約3万本を 伐採するには少なくとも約5400万円が必要な計算となる。同改良区の鈴木時秀事務局
長は「冬が来る前にどうにかしたいが、伐採費用を含め改良区だけではどうにもできない 」として、国や県への支援要請を検討している。
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