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- ID:
- 25651
- 年:
- 2012
- 月日:
- 1024
- 見出し:
- 鶴丸城「御楼門」復元へ検討委
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagoshima/news/20121023-OYT8T01327.htm
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 江戸時代に薩摩藩が築き、明治に焼失した鶴丸城の城門「御楼門」の復元に向け、鹿児島経済同友会は近く産官学でつくる検討委員会を設置する。観光客を呼び込む新しい“薩摩の顔”として、第30回国民文化祭が開催される2015年までの完成を目指す。
鶴丸城は1602年(慶長7年)に島津家18代当主の家久が築いた平城。明治の廃藩置県まで薩摩、大隅、日向、南西諸島を治めた藩政の中心地だった。
御楼門は鹿児島市城山町の県歴史資料センター黎明(れいめい)館の入り口近くにあった。やぐらを備えた高さ約17メートル、主柱の幅約90センチの2階建て。熊本城や佐賀城の城門より大きかったとされるが、1873年(明治6年)の火災で焼失した。
同友会の地域活性化委員会がまとめた提言では、九州新幹線の全線開業効果が2年目を迎えて一段落する中、城門復元によって同市のJR鹿児島中央駅と繁華街・天文館との回遊性の向上が図れると指摘。観光スポットや城山周辺の景観づくり、新しい歴史学習の場、復元による県産木材の利用
促進などの効果も期待している。
活性化委員会では、行政や大学、NPO法人などをメンバーとし、今月中に検討委を発足させる方針。土地を所有する県などと協力し、復元の可能性を探る。同友会では、県と同市に来年度予算に調査費を盛り込むよう要請し、市民への建設費の募金を呼びかけるとしている。
復元を巡っては、県建築士会が2006年から、当時の写真や文献をもとに調査や技術的検討を行っているという。活性化委員会の藤安秀一委員長は「鹿児島の活性化のため、後世に残るものを造りたい。多くの人に賛同してほしい」と話している。
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