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- ID:
- 23212
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0118
- 見出し:
- 六角堂再建に「樹齢150年」
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news/20120118-OYT8T00024.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 東日本大震災による津波で海に流された北茨城市の「六角堂」再建のため、茨城大の関係者らが17日、創設時の建材に近いと考えられる福島県いわき市の山林からスギ2本を切り出し、北茨城市へ運び出した。3月中の完成を目指し、復興のシンボルとなる六角堂の建設が本格的に始まる。
同大によると、岡倉天心が建設した明治期の六角堂は、舟大工が海風に強い材質を選び抜き、いわき市勿来辺りから切り出したスギを壁や柱に使ったという。
再建に協力している県建築士会の六角堂再建支援委員で、日立市の棟梁(とうりょう)佐川武男さん(58)が、いわき市で林業を営む旧知の緑川義男さん(91)を介して山林所有者の小松金兵衛さん(77)に打診したところ快諾を得た。
この日は大学関係者や設計士ら20人が集まり、長さ約4メートルに切りそろえたスギにお神酒をささげ、復興を祈った。運び出された2本のスギは、いずれも樹齢約150年、幹回り約2・5メートル、高さ40メートルの大木。2週間から1か月ほど乾燥させ、建材として活用する。
作業を見守った同大の三輪五十二特命教授は「来年、生誕150年を迎える天心と同じ150歳のスギを使えることになり、運命を感じている」と話していた。
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