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- ID:
- 23660
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0305
- 見出し:
- 花粉少ないスギ苗普及に着手 県、13年度までモデル事業
- 新聞名:
- 下野新聞
- 元URL:
- http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20120304/733463
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 春先に多くの人を悩ませる花粉症の対策に生かそうと、県は花粉発生量が従来の1%以下と少ないスギ苗の普及に取り組んでいる。民有林を対象に、苗を森林所有者に無償提供し、植え替えを行うモデル事業に着手。2011~13年度に計30ヘクタールを植林する計画で、生育状況を見ながら県内全域へ
の普及促進を図る。植え替えを地道に進めることで「50年後には花粉の飛散量が半減する」と想定しており、息の長い取り組みが続く。
花粉の少ないスギ品種は独立行政法人森林総合研究所などが開発。県林業20+ 件センター(宇都宮市下小池町)が研究を重ね、本年度から県産の苗を供給する体制が整った。
モデル事業は苗木の成長を検証し、森林所有者の信頼を得るのが狙い。花粉の少ないスギ苗を伐採後の森林に植え付けてもらう。11年度は6ヘクタールに植林した。モデル事業の成果を踏まえ、植え替えを加速させる方針だ。
県内の森林面積は約35万ヘクタール。スギ、ヒノキの民有人工林は約12万ヘクタールで、約半数が伐採時期(46年以上)を迎えており、伐採を進めれば花粉の少ないスギの拡大につながる。
ただ、実現には課題もある。県内でスギ、ヒノキの針葉樹の年間植林面積は、09年度で137ヘクタール。2千ヘクタールを超えていた1978年度に比べ急減している。林業20+ 件の低迷で採算が悪化し、森林をすべて伐採する所有者が少なくなったためだ。
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