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- ID:
- 50747
- 年度
- 2011
- 月日:
- 0615
- 見出し:
- 奈良・桜井茶臼山古墳、第2・第3の石室か 橿考研が調査
- 新聞・サイト名:
- 日本経済新聞
- 元URL:
- http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E3E1E2E6E08DE3E1E2E4E0E2E3E39180EAE2E2E2;at=DGXZZO0195583008122009000000
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 初期ヤマト政権の大王級の墓とされる奈良県桜井市の国史跡、桜井茶臼山古墳(3世紀末~4世紀初め)を調査した同県立橿原考古学研究所は13日、巨大な木棺が納まっていた石室の北側と東側に、石室らしい第2、第3の部屋(副室)が見つかったと発表した。ただ未発掘のため、規模や内部の様子
は不明という。
約1.6キロ南西のメスリ山古墳(4世紀初め)では石室の東隣で未盗掘の副室が発見され、鉄製武器などの副葬品が大量に出土した。茶臼山の副室にも副葬品などを納めた可能性があり、古代国家成立の謎を探る貴重な手掛かりとして調査を期待する声が出そうだ。
同研究所の2009年の調査で、天井石らしい板石(長さ約1.5メートル、幅65~75センチ)が石室の東側で南北に4枚、北側で東西に3枚並んでいるのを発見。地中レーダーなどでも、板石の下に遺構がある反応があった。
同研究所は調査成果を持ち帰って検討し、このほど「石室か、石で蓋をした穴」との見解をまとめた。「約60年前に発掘された区域を再発掘して検証するのが今回の目的だったため、新たな遺構には手を付けなかった。今後については未定」としている。
桜井茶臼山古墳は全長200メートルの大型前方後円墳。宮内庁から陵墓に指定されておらず、発掘可能な巨大古墳の数少ない中の一つ。墳丘頂部で巨大な丸太の垣根跡が見つかったほか、国内最多となる81面以上の銅鏡が出土している。
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