v10.0
- ID:
- 50604
- >年度
- 2011
- >月日:
- 0531
- >見出し:
- 保全へ台帳作り 住民団体、県巨樹事業の土台に
- >新聞・サイト名:
- 毎日新聞
- >元URL:
- http://mainichi.jp/area/shiga/news/20110530ddlk25040207000c.html
- >写真・動画など:
- なし
- >記事内容
- ◇山主に協力費、周辺整備も
高島市朽木の安曇川源流域に残るトチノキなどの国内有数の巨木林を保全しようと、住民団体「巨木を育む豊かな森と水源の郷(さと)をつくる会」(青木繁会長)が巨木の台帳作りを始めた。1本ずつデータベース化し、県が今年度に500万円を予算化した「巨樹・巨木の森整備事業」の土台として役立
ててもらう。【塚原和俊】
同会や県によると、朽木地区全域を対象にトチノキ、カツラ、ケヤキ、ホウ、ヤマザクラなどの巨木をデータベース化し、分布地図を作製。地元への聞き取りなどを基に現地確認し、木の大きさや健康状態も調査するという。青木会長は「数ある谷をしらみつぶしに踏査し、巨木の生育状況の全容を把握した
い」と意気込む。
トチノキは昨秋、木材業者による伐採が表面化。同会の調査で2年間に約60本が伐採され、朽木のトチノキ巨木の3割に及んだと推定されている。同地区には樹齢数百年の巨木も残り、最大木は幹回りが7・2メートル。一方、それを上回る幹周り8・8メートルの伐採直後の大木も見つかっており、貴重
な樹林帯を保全しようと県も動いた。
県はこの台帳を基に保存木を認定し、山の所有者から巨木林保全への理解を得て、協力費を負担する。都市部からの観光客を想定し、散策路などの周辺整備も図る考えだ。
◇「水源の森守る」シンポに110人参加--巨木の見学会も
高島市朽木のトチノキ巨木林をテーマにしたシンポジウムが29日、同市立朽木小中学校合同体育館であり、琵琶湖水源の森としてのほか、生態系の要として保全を訴える提言をまとめた。
「びわ湖の森の生き物研究会」主催で、約110人が参加。シンポに先立ち、県内最大のトチノキの見学会があり、雨の中、約40人が急斜面にそびえる高さ約22メートルの巨木を見上げ、その威容に感動の表情を見せていた。
..