v10.0
- ID:
- 50461
- >年度
- 2011
- >月日:
- 0514
- >見出し:
- 杉並木保護の木柵改修へ 県教委
- >新聞・サイト名:
- 下野新聞
- >元URL:
- http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20110514/518329
- >写真・動画など:
- なし
- >記事内容
- 国内で唯一、国の特別天然記念物と特別史跡の二重指定を受けている日光杉並木(総延長37キロ、現存数約1万2500本)の樹勢回復に向け、県教委は本年度から、並木杉の根を保護する木柵の改修を本格化させる。過去に設置した木柵の腐朽が進んでいるためで、耐久性を高めた材料を導入。2
015年度までの5年間で、日光市内の日光街道や例幣使街道沿いの約3・8キロ区間で改修する。
木柵は支柱に組んだ5段の丸太46 件が道路への土壌流出、根の枯死を防ぎ、育成を助ける。県教委は1996年度から整備を始め、2010年度までに総延長約13キロ区間で整備を終えた。
財源として、個人や法人に並木杉を1本1千万円で買い上げてもらう「日光杉並木オーナー制度」の基金運用益などを活用している。
しかし01年度までに設置した一部は腐朽し、「ひどいものは鉛筆が突き刺さるほど」(県教委)もろい状態。周辺通行などの安全面からも早急な改修が必要となっていた。
県教委は10年度、試験的に1996~98年度整備分の約448メートル区間(日光市内)で木柵を改修。丸太46 件に防腐剤を注入し、支柱に金属を使い耐久性を高めた。
本年度からは、この材料を本格導入。当面は2015年度まで、日光市森友の日光街道、同市明神の例幣使街道沿いの延べ約680メートル区間で改修する。
木柵設置開始前年の1995年度からの10年間で、立ち枯れや倒木で取り除かれた並木杉は年平均48・8本。木柵整備が進んだ05~10年度では30・0本に減少している。
木柵整備時には栄養価の高い黒土を根の周辺に盛っており、根が地中に広く育成する効果が確認されている。県教委は「1度の施工で長期間、根が枯れるのを防げる。安全性やコスト抑制効果も期待できる」としている。
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