v10.0
- ID:
- 49929
- 年度
- 2011
- 月日:
- 0307
- 見出し:
- シカの植生被害 札幌で11日に全国調査報
- 新聞・サイト名:
- 北海道新聞
- 元URL:
- http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/276139.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 植生学会の調査で、シカによる植生への影響が全国的に確認されたが、生態系保全に向けた「有効な手だてはない」(専門家)のが現状だ。国の対応が不十分との指摘もあり、解決への道筋は見えていない。
麻布大獣医学部の高槻成紀教授(動物生態学)によると、日本に生息するシカは1980年代以降、暖冬やハンターの減少で増加。生息域も広がり、90年代に目立ち始めた植生被害は、2000年代に入って急速に全国へ拡大した。
林野庁のまとめでは、09年度のシカによる森林100+ 件被害は4050ヘクタールで、鳥獣類の約7割を占める。環境省などは、ハンターによる駆除や防護柵の設置といった対策をしているが、数の増加や生息域の変化に十分な対応ができず、問題解決に至っていない。
高槻教授は、国が主導して取るべき方策として《1》全国的なシカ被害のモニタリング《2》専門的な狩猟集団の育成-を列挙。「環境省は人材育成や予算面などの態勢が不十分。急いで対策に取り掛からないと後手に回っていく」と指摘している。
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