v10.0
- ID:
- 46208
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0531
- 見出し:
- ニッポン密着:ヒノキ、中国人が大量買い付け打診 「資源、持って行かれる」
- 新聞・サイト名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/select/biz/news/20100530ddm041020094000c.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
-
■自由化、収支悪化で朽ちる間伐材
林野庁などによると、日本の国土約3800万ヘクタールのうち、約7割の2500万ヘクタールが森林。森林面積の内訳は1000万ヘクタールが人工林、残りが天然林など。林業の対象となる人工林はスギ、ヒノキ、マツが多く、木材に適した樹齢50年以上は06年で35%、10年後には6割に達する。これに
対し木材自給率は約2割、林業従事者は約5万人で全人口の0.05%に過ぎない。
山主は戦前、ナラやクヌギをまきや炭にして生計を立てた。燃料が石油に代わった1950~60年代、国の植林政策に合わせてスギやヒノキを植えた。1ヘクタールに3000本を植え、15年ごとに2回、間引きにあたる間伐をして1900本程度に減らすという。しかし64年の木材自由化を背景に、市場価格は
80年をピークに下がり、収支が合わないために多くの山林で間伐が遅れている。
山から木を運び出す作業路整備も、林業従事者の費用負担が重く、なかなか進んでいない。ある森林組合職員は「将来、価格が上がっても木材をすぐ運び出せない」と話す。
林野庁によると、08年度に間伐された民有林43万4000ヘクタールのうち、間伐材に利用されているのは3割程度(368万立方メートル)。残りは山林に放置され朽ちている。
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