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- ID:
- 49151
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1216
- 見出し:
- ひと彩々/NPO法人理事長 高橋昭夫さん
- 新聞・サイト名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000001012150001
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
-
地道に森林整備、意欲衰えず
筋肉の力が衰えていく難病の脊髄(せきずい)性進行性筋萎縮(いしゅく)症にかかりながら、子どもや障害者のための森林整備を寄居町の山林で進めている。治療法が確立されていない病気の進行に、不安がつきまとうという。
小学校教員を5年、米国の日本人学校でも教壇に立った。渡米後にカナダのログハウススクールに興味を持ち、教員を辞めた。
約20年前に帰国した。実家近くの寄居町金尾で、ログハウスを建築するログビルダーを始め、「自然の中で子どもたちが学べる場所を」と、約3300平方メートルの森林を借りた。
体の異変を感じたのは、10年前。つま先で立つことができなくなり、病院で診断を受けた。医師から「将来、車いすや寝たきり生活になる可能性がある」と聞かされた。重い物が持てなくなり、今は長い距離を歩くこともできない。
体調が伴わない中、6年前にNPO法人「森林活用研究会こぴす」を立ち上げた。自ら森林に入り間伐を進め、障害者に必要な木道などを整備をする。
「ちょっとした体の変化が気になってしまう。(筋肉が動かなくなる)筋萎縮性側索硬化症(ALS)に移行するのが怖い。何とか進行を遅らせたい」と話す。それでも、一つでも多くの森を整備して、後継者もつくりたいと意欲的だ。
来年4月には2年ぶりにログハウス教室も開く計画で、受講者を募っている。
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