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- ID:
- 49014
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1208
- 見出し:
- 喜寿の記念に桜植樹 新制川棚中の1期生
- 新聞・サイト名:
- 西日本新聞
- 元URL:
- http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/214366
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 川棚町立川棚中(川棚町中組郷)の卒業生で新制中学1期生の約10人が7日、同中を訪れ、秋から初冬にかけて咲く桜「ヒマラヤ桜」の幼木2本を植樹した。今年、数え年で喜寿(77歳)を迎えた記念で、「今の子どもたちに苦学した当時のことが少しでも伝われば」と願っている。
卒業生は戦後の学制改革で新制中学が発足した1947年に入学。校舎はなく、約300人の生徒たちはお寺や、公民館などに分かれて授業を受けた。机やいすもなく、畳に正座し、裁縫に使う裁ち台を並べて勉強したという。
植樹は、2年に1度開かれる同窓会で卒業生の一人が発案し、寄付を募った。厳しい季節に鮮やかな花を開くヒマラヤ桜を記念樹に選んだ。
この日は、小雨が降る中、往事を語り合いながら少しずつ土をかけた。「戦時中に『敵性語』だった英語を習ったのには驚いた」「はだしでも野球は面白かったな」
尽きぬ思い出。卒業生同窓会世話人代表の浦山政信さん(75)=佐世保市大岳台町=は「とにかくおなかがすいて、学校の近くにサツマイモの畑を作り、食べた。水っぽくて大根のような味が忘れられない」と懐かしんだ。
ヒマラヤ桜は4年木で約2メートル。浦山さんによると十数日後にはピンクの可憐(かれん)な花が見られるという。
伊藤さんは「効果は来年から出始めるだろう。いい桜が見られそう」と話している。
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