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- ID:
- 48488
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1102
- 見出し:
- トチノキ保存へ 高島住民ら「水源の郷をつくる会」
- 新聞・サイト名:
- 京都新聞
- 元URL:
- http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20101101000207
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 滋賀県高島市朽木の安曇川源流域に残るトチノキ巨木群の伐採を止めようと、高島市の住民が中心となって「巨木を育む豊かな森と水源の郷をつくる会」をこのほど、立ち上げた。当面、トチノキの伐採の契約解除を山林主に働きかけたり、伐採業者に保存の協力を求めていく。
朽木地区では一年前からトチノキの大木の伐採が続いている。高級マンションなどの内装材として需要が高いためで、これまで存在が知られていなかった巨木の伐採跡も見つかっている。
しかし、樹齢数百年のトチノキは周囲の植物を育てる「母樹」としての役割が大きく、伐採すれば土壌流失など琵琶湖の源流域に深刻な影響を与えることから、自然保護や林業に携わる地元の人たちが会の設立を呼びかけた。
設立当初の会員は高島市を中心にした24人だが、地元の森林組合などに協力参加を呼びかける。さらに、国際自然保護連合(IUCN)生態系管理委員会副委員長を務める河野昭一・京都大名誉教授が顧問に就任する予定だ。
会長の元教員青木繁さん=高島市=は「伐採が進む背景には人と森が接点を失っている現実がある。トチノキを伐採から守り、豊かな森をどう地域活性化に結びつけるか、考えていきたい」と話す。
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