v10.0
- ID:
- 48317
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1022
- 見出し:
- 樹齢100年の里山に スギやヒノキ、半世紀かけブランド化
- 新聞・サイト名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/select/wadai/horidashi/news/20101021mog00m040020000c.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
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里山に植林された樹齢30~60年のスギ、ヒノキを半世紀かけて、樹齢80~100年まで育てる事業に川場村が取り組んでいる。「樹齢100年の木は100年使える」と言われるほど高品質木材に対する需要は高く、「ブランド化」が目標だ。同村は地権者と30年間の森林使用協定を結んでおり、里山を再
生させて散策や自然観察の場としても活用する。
再生事業を進めているのは、村中心部にある後山(うしろやま)(標高632メートル)。同村を象徴する里山だが、木材価格の低迷で長年、人の手が入っていなかった。
村によると、後山は集落に近い場所に位置し、住民は1960年代ごろまで山でまきをとって燃料に使ったり、落ち葉を肥料にするなど生活に密着していた。しかし、石油ストーブが浸透するなど生活様式の変化で人の手が入らなくなった。
また、森林は戦後に植林したスギ、ヒノキなどの針葉樹が約7割を占めるが、林業離れが進んで間伐が十分できていないという。
同村は95年から、東京都世田谷区と共同で村内の民有林を活用し、森林保全活動「友好の森事業」を続けており、「この事業を拡大する形で後山を再生させたい」と話している。
整備面積は127ヘクタール。08年度に事業が開始され、現在は間伐や道づくりなどに取り組んでいる。間伐は専門的な技術が必要なため、地元の森林組合に委託して年約20ヘクタールのペースで作業を進めている。整備が完了するのは2014年度の予定。
また後山を木材の集積地とする構想を進めており、今後、木材加工のための製材所を建設する予定で、後山だけでなく、村内全域の木材を集める態勢をつくり、端材などはバイオマス発電の燃料として有効活用していく方針だ。
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