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- ID:
- 45994
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0514
- 見出し:
- 製紙6社、5社が損益改善 原燃料安とコスト削減で
- 新聞・サイト名:
- 日本経済新聞
- 元URL:
- http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819596E3E6E2E7E58DE3E6E2E7E0E2E3E29686E0E2E2E2;at=ALL
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
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製紙大手6社の2010年3月期連結決算が14日出そろった。広告チラシやカタログ、新聞用紙などの需要が落ち込み、各社とも販売数量が減り価格も低下した。ただ、古紙や原油などの原燃料価格の下落と固定費削減に支えられ、三菱製紙を除く5社で最終損益が改善した。
紙は、木材チップや古紙が原料で、ボイラーを燃料には重油や石炭が使われる。10年3月期は原油価格が67ドルで推移。木材チップや古紙の調達価格も前の期より下がった。古紙価格が1キロあたり1円下がると、王子製紙では年40億円、日本製紙でも年30億円の収益改善効果がある。
最大手の王子製紙は紙の販売数量が約1割減少し、売上高は9%減の1兆1473億円。販売価格と数量の落ち込みは431億円の減益要因だったが、原燃料価格の下落で471億円の収益改善要因になった。需要の減少に対応するため、生産設備の一部を止めたことによる固定費改善効果なども305億
円あった。
日本製紙グループ本社と大王製紙も販売数量と価格の落ち込みを、原燃料価格下落とコスト削減による収益改善が上回った。日本紙は四国コカ・コーラボトリングの完全子会社化に伴う負ののれんを一括償却し特別利益が発生した。
北越紀州製紙も原燃料価格の下落による収益改善に加え、09年10月に傘下に収めた紀州製紙が連結収益を押し上げた。負ののれんの償却益も会計上の利益を押し上げた。
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