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- ID:
- 46524
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0622
- 見出し:
- 「千の風になって」の基金でブナ植林活動支援
- 新聞・サイト名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100620-OYT1T00070.htm?from=navr
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 新潟県長岡市東中野俣の繁窪集落の住民が10年余り続けてきたブナの植林活動を、ヒット曲「千の風になって」の商標使用料などを寄付金に充てている「千の風基金」が支援することが決まり、20日に作曲者の新井満さんらが出席して寄付金100万円の贈呈式が行われた。
住民は「活動の励みになる」と喜んでいる。
基金は、新井さんの幼なじみで、新潟市の川上耕弁護士(62)が代表を務め、2005年に設立。商標使用料や新井さんの本、CDの売り上げなどの寄付金で賄われている。
「千の風になって」は、病気で亡くなった、川上弁護士の妻・桂子さんの一周忌に作られた追悼集がきっかけで作曲された。桂子さんは生前、「いのちの電話」の相談員を務め、環境問題などに取り組んでいた。基金では遺志を継ぎ、自殺防止対策を行う都内の団体や、新潟水俣病の被害者支援などに寄
付してきた。
以前から植樹活動の支援を検討しており、繁窪集落は、新井さんも呼びかけ人となった県の緑化運動「にいがた緑の百年物語」で最初に活動に取り組んだ場所と認定されたことも、選ばれた理由の一つになった。
繁窪は約50世帯、約140人の暮らす山あいの集落。戦後は養蚕業が盛んだったが徐々に衰退し、養蚕に必要な桑畑も荒れ地となった。かつて山を覆っていたブナを復活させて集落の活性化につなげようと、住民が1999年から植樹を始めた。これまでに集落の共有地など約1・1ヘクタールにブナなど560
本を植え、積雪対策の冬囲いや草刈りなど住民総出で維持管理している。3メートル近くまで育った木もある。
基金代表の川上弁護士は「住民たちだけの、草の根の活動を評価した」としており、繁窪集落の山本勝利区長(66)は「この地区の50軒が集まれば出来ないことはないと思い、やってきた。応援してもらえて光栄」と話している。
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