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木造建築のネツト記事
ID :  3629
公開日 :  2007年  4月24日
タイトル
[誕生、アカマツ博士 谷内さん学位を取得
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新聞名
岩手日報
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元URL.
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20070424_15
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元urltop:
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写真:
 
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県林業技術センター(矢巾町)の谷内博規主任専門研究員(38)は、アカマツの利用を促進させる14年に及ぶ研究成果を論文にまとめ、秋田県立大から博士の学位(生物資源科学)を受けた。通年出荷を妨 げる木の青変被害対策などが高く評価された。県職員の林業分野での学位取得は13年ぶり2人目。谷内さんは「アカマツの需要に応えられるよう、今後も研究を続けたい」と意欲を燃やしている。

 谷内さんは全国一の蓄積量がありながら、十分に活用できていない県産アカマツ材の利用に着目し、1993年から研究を続けてきた。

 アカマツは春から夏にかけて、木の内部にカビが発生して青く変色する青変被害が出るため、商品価値が下がり、通年出荷が難しかった。

 青変被害には菌が関係していることが知られていたが、谷内さんはキクイムシが菌を運ぶことを発見。これまで有効と考えられていた防カビ剤だけでなく、防虫剤を伐採直後に散布することで、被害を食い止める ことに成功した。

 青変被害のほか、木の表面を硬く加工し傷がつきにくくする技術や、塗装処理で防火性能を向上させる技術を開発した成果も論文にまとめた。論文名は「岩手県産アカマツ材の建築用内装材としての利用技術」で、 3月に学位が授与された。

 品質の高いアカマツは県北、沿岸に生育しており、利用促進は県が力を入れる県北沿岸振興に直結する。

 審査を担当した秋田県立大の飯島泰男教授(木材高度加工研究所)は「学術的に高いレベルにあるだけでなく、県の情勢を踏まえて、現場に役立つ技術を長年積み上げてきた。学位を取得するのに十分な素養があ る」と高く評価した。

 谷内さんは「今後は経験豊富な現場の人と情報を交換し、薬品に頼らない青変対策を開発したい」と意気込んでいる。