ID :
1987
公開日 :
2006年
11月 5日
タイトル
[魅せるジャパンテックス06(7)
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新聞名
http://www.sen-i-news.co.jp/3.0/seek.asp?id=96120
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元urltop:
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写真:
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木の特性を生かした素朴でなめらかな趣が心和ませる逸品だ。照明や玩具、インテリア雑貨など、ユーラシアンアート龍(東京都港区)の木製品は素材から部品、製法まで徹底して天然にこだわっている。白
樺や白松など天然木の白木を基本に、接合部は“ほぞ”による木材はめ込み式で頑丈な構造。釘などの金属留め具類やニス、化学塗料などは一切使わない
同社は1998年、中国をはじめとするアジアの美術品を日本に紹介する窓口として設立された。当時、中国の油絵は標準規格外のサイズが多く、高価な特注の額装が必要だった。そこで額縁を自社製作するようになり
、次第にイーゼルなどの画材やインテリア雑貨へと広がってきた。これがドイツやデンマークで注目され、木製玩具の製作依頼が来た。ドイツの厳しい環境・安全基準にも適い、デザイン面でも高い評価を得ている
これら本物志向の純木製品は、中国の内モンゴル自治区にある同社関連工場で生産されている。元は現地遊牧民の移動式住居「ゲル」を作っていた熟練職人による丹念な手仕事だ。例えば、200以上ものパーツから
成る組み木玩具は、パーツ一つひとつを1本の部材から丁寧に削り出すため、美しい木目がきちんとそろう。組み合わせる穴と棒の誤差は0・1ミリ以下。デザイン性、安全性に優れており、インテリアのオブジェとしても
質が高い
日本の宮大工とも相通じる匠を誇るゲル職人。木工職人となった背景には環境問題がある。冬場はマイナス40℃にもなる極寒の地―ゲルで暖をとるために大量の木を伐採し、砂漠化が進行した。政府援助の下、夏
牧場・冬牧場が設けられ、それぞれにレンガ造りや木造平屋の住居も建設。ゲル職人は失業した。ユーラシアンアート龍は、ゲル造りで培われた高度な伝統的技術を、今日の生活を潤す道具作りに生かしている
材料となるシベリア産の良質な白樺や白松は、縦・横・深さ15メートルの地中でじっくり燻製した後、3年かけて自然乾燥させる。こうして水分の少ない高品質な木材に仕上げることで、時代を超えて長く使い続けられる
木製品になる。木の重要性が身にしみているゲル職人だからこそ、手間を惜しまない
3年来仕込んだ材料を使い、日本市場向けにやっと量産できるようになった。今夏、玩具のトレードショーに初出展し、複数の大手百貨店と商談が成立した。インテリアと玩具を集積したコーナー展開などでスタートす
る。「ジャパンテックス」では、玩具を含む子供用インテリアや照明を中心に提案。インテリアショップなど新たな販路開拓を図る。