ID :
1874
公開日 :
2006年
10月17日
タイトル
[「2代目」にバトンタッチ!
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新聞名
http://www.rakutai.co.jp/news/1017/002.html
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元urltop:
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写真:
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2度の人為的な伐採の危機を乗り切り、生き残ったクスノキだが、自然には勝てなかった。城陽市寺田南川顔の古川べりに平成16年10月、市内の住宅開発地から移植されたクスノキが今夏の猛暑で枯死、16
日「2代目」と バトンタッチした
平成16年夏、城陽市平川の住宅開発地の竹薮から忽然と姿を現した推定樹齢100年のクスノキ。伐採の危機にあったものを市が1千万円の費用で、鴻ノ巣山運動公園に移植計画を立てたが、市議会から「もったいない
」の大ブーイングが起こり市は断念
2度目の伐採の危機を救ったのが、古川の清掃活動を行っている「水辺で遊べる古川をつくる会」の中西佳男代表(74)。会と京都府が協働で19年度中に整備が予定されている古川べりの「広場」への移植を提案。自ら
その移植費用を負担すると共に、市民に広く募金をも呼びかけた。この呼びかけに112個人、11団体から62万9270円もの寄付が寄せられ、市の補助金と中西さんの負担を合わせ合計250万円で無事移植
17年春には新緑が見られ、夏も乗り切り、何とか無事に育つものと関係者を喜ばせた。しかし、昨冬の厳寒から今春の長雨、今夏の猛暑と自然の猛威は容赦なく古木を襲った。特に猛暑は、移植のために切り取られた残
りの根っこだけで、15㌧の巨木の体力を維持するのには過酷過ぎた。9月には新しい枝が枯れ、根の状況などから全体に枯死状態が確認された
本来、枯れ木保障は1年間。しかも今回はリスクの高い移植、しかし移植を請け負った(有)阪本造園工務所(宇治市)の好意で、同造園所有のクスノキを無料で植え替えることに
2代目クスノキは樹齢50年。高さ10㍍、幹周り170㌢、直径50㌢。この日朝から植え替え作業が行われた。枯死したクスノキは、切り株と幹が何分割かにされたが、すでに引き取り手が決まっているとか。手工品や椅子
など実用品として第2の人生を送ることになった。2代目クスノキを見上げながら中西さんは「根がしっかりしている。あと50年もすれば立派になりますよ」と成長に期待を込めた。