ID :
15784
公開日 :
2010年
4月 7日
タイトル
[ベニヤ板の妙(下巻)
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新聞名
http://www.spotlight-news.net/news_PG8N2TuLy.html
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写真:
写真が掲載されていました
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合板工程は、まず1本の木材を大根の桂剥きが如くクルクルと外側から剥いていき、数ミリ程度の薄い板状にする。この板――単板を十分に乾燥させた後、規格に沿った大きさに切り分け、それらを図のように
交互に張り合わせる。こうして完成するのがベニヤ板であるが、図の通り、繊維が1枚1枚直交し、それぞれが圧縮、接着されているので、如何なる方向から与えられる力も均等化されるという訳だ。よって、水分による
伸縮の劣化にほとんど動じない。こう見えて、ベニヤ板はなかなかの優れモノだったのである。現在、このベニヤ板は住まいの基礎部分に使用する木材として大変に重宝されている。
……が、理論と現実世界が直結しないという事を諸賢もよくよくご存知の通り、この技術の普及から数年後、我々は思わぬ落とし穴に出くわした。接着剤に含まれていたCH2O――ホルムアルデヒドが人体に悪影響を及ぼ
したのだ。今は別の代替接着剤が使われているので問題は無いが……いやはや、まだまだ人類は試行錯誤である!