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ID :  15699
公開日 :  2010年  4月 8日
タイトル
[吉川の桜いつまでも
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news/20100409-OYT8T00115.htm
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元urltop:
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写真:
  写真が掲載されていました
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北谷川両岸4キロ今年も満開 住民一体12年で2100本植樹 三木市吉川町を流れる北谷川の両岸約4キロにわたり、今年も桜が満開になった。市内有数の〈花見の名所〉。しかし、15年前までは雑草が生い茂るだけの堤防だった。「古里を良くした い」。地元住民でつくる「桜いっぱい運動の会」が、吉川町内40か所以上に計2100本の桜を植樹し、地域住民が育てた。メンバーらは年々大きくなる若木を、我が子のようなまなざしで見守る。(山村英隆)  のどかな田んぼの中に延々と続く約800本のピンクの並木。同会長で会社役員の川崎弘毅さん(81)(三木市吉川町大沢)が、誇らしげに花を眺めながらほほ笑んだ。「わしらが死んでも、この桜はずっと残り続けるの がうれしいね」  会は、川崎さんら有志約10人で1995年に発足。酒席で「吉川は桜の名所が少なく、どことなく町に活力がない」と話題になったことがきっかけだった。早速、同年春に中国道の吉川インターチェンジ付近に62本の桜 を植え、翌年には北谷川に50本を植樹した。
 植樹は、県の事業でソメイヨシノの苗木を譲り受け、メンバーが借りた休耕田を活用。高さ約40センチから3~4年かけて約3メートルまで育てた。町内各地区に植樹を呼びかけ、年間50~150本を公民館や小学校、ゲ ートボール場などに贈り、ピンク色の面積を増やした。
 約10年前に新興住宅地で植樹した時のことだ。川崎さんは、住民男性から「近所で知らない顔の人もいたが、植樹を通じて仲良くなることができた」と感謝された。「吉川を良くするという当初の目的は達成できたかな」 と振り返る。
 会は「町内に植樹の場所がなくなった」として2006年3月を最後に植樹を休止した。しかし、害虫駆除などの作業は毎年続ける。各地域でも雑草除去などの世話は続く。川崎さんは「地域が一体となった結果だから、毎 年満開の桜を見るのが楽しみ。これからも末永く桜を愛し、育てていってほしい」と話している。