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ID :  15573
公開日 :  2010年 4月 1日
タイトル
[サラリーマンから“宮大工”に
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新聞名
RKB毎日放送
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元URL.
http://news.rkb.ne.jp/rkb_news/archives/015045.html
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写真:
 
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あすから4月、新年度に挑戦する、エリアの人たちに焦点をあてたシリーズです。
3回目のきょうは、先週から宮大工の見習いとして新たな生活を始めた、34歳の男性を取材しました。
宇田光一郎さん、34歳。
今月、福岡市東区の職業訓練校を卒業しました。
一昨年秋のリーマンショックを契機に、世界的に景気が低迷し、宇田さんが当時勤めていた家具メーカーも業績が急速に悪化しました。
宇田さんは、その年の年末に会社を辞めて、去年4月から1年間、職業訓練校で建築の基礎を学びました。
訓練生のおよそ半数の就職が決まらない中、宇田さんは、訓練を生かすことができる「宮大工」の見習いとして、新たな生活を始めることになりました。
宇田さんが見習いを始めたのは、福岡県久留米市の神社や寺院を専門に建築する会社です。
今月23日から働いています。
午前7時半、先輩の宮大工職人が会社に来る前に出勤して、作業場の掃除や仕事の準備をします。
いま、与えられている仕事は、先輩職人の補助的な作業です。
この日は、働き始めてからまだ1週間、木を動かす作業ですが、なかなか要領を得ません。
掃除や先輩の手伝いのほかにも、新人がやることはあります。
先輩職人たちが一息入れている時、宇田さんの姿が見当たりません。
およそ20分の休憩時間、作業場の裏に宇田さんの姿がありました。
職人の世界は、厳しい世界です。
こちらの会社は、毎年10人前後、新人を採用していますが、試用期間を経て正社員に採用されるのは、年に1人程度だということです。
不況で会社を辞め、34歳という年齢で宮大工の世界に飛び込んだ宇田さん。
まずは、宮大工の見習いとして1人前になるための修業の日々が続きます。