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ID :  15540
公開日 :  2010年 3月26日
タイトル
[木工品産業 気鋭の工芸家、町もつくる トゥマングン(インドネシア)
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://www.asahi.com/international/weekly-asia/TKY201003200206.html
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元urltop:
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写真:
 写真が掲載されていました
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田園や雑木林が広がるジャワ島中部のトゥマングン。住宅密集地の細い路地を抜けると、現代的なガラス張りの建物が現れた。新進気鋭の工芸デザイナー、シンギ・カルトノさん(41)の工房だ。
 近くでとれる材木を加工して作ったラジオや文房具は、木の柔らかさやぬくもり、優しさが感じられるとして国内外のデザイン賞を相次いで受賞。西欧や日本にファンが多く、看板商品のラジオだけで月に約300台を輸 出する。有力誌テンポが去年、「零細企業の8人の巨匠」の一人に選んだ。
 ジャワ島西部の大学を出て故郷のトゥマングンに戻り、2004年に実家の居間で木工品づくりを始めた。外国での需要増とともに従業員を増やし、現在は35人の地元の若者を雇う。「みな手先が器用で潜在能力にあふ れている」  豊かな熱帯雨林があるインドネシアでは、ジョクジャカルタなど一部の都市で木製の家具や雑貨の生産が盛んだが、全体としては先進国への木材の供給地にとどまっている。カルトノさんは付加価値がある木工品産業 を育て上げ、若者が住みたくなるような町づくりを目指したいという。
 違法伐採がはびこる国内の現状を憤る。去年は製品づくりのため100本の木を伐採したが、代わりに8千本を植樹した。「使ったら、それ以上に植えればいい。簡単なことがなぜ分からないのでしょうね」