ID :
15475
公開日 :
2010年 3月25日
タイトル
[枯死した千代田の桜、グッズに再生 さくらまつりで販売
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新聞名
MSN産経
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元URL.
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/100324/tky1003241754011-n1.htm
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写真:
写真が掲載されていました
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間もなく咲き誇る東京都千代田区の桜。区の桜の木のうち、寿命が尽きたものが加工され、はしや携帯ストラップなどのグッズに再生されている。グッズは区内で開催される「さくらまつり」で販売され、売り切れ
続出の人気を呼んでいる。収益の一部は区の「桜基金」に寄付され、桜の再生などに役立てられる。観光協会は「桜を守る意識を高めることにつながれば」としている。
区道路公園課によると、区が管理する桜は千鳥ケ淵などの公園や街路樹など約1000本。年間数本の桜が枯れるほか、病気や交通の支障になる枝も剪定(せんてい)される。
この廃桜について、観光協会が「区民に見える形で再利用できないか。桜グッズをつくり、さくらまつりのお客さんに販売したい」と同課に提案。3本の廃桜が提供され、平成20年に販売にこぎ着けた。
ただ、この年は木の乾燥や製材など前処理を協会側のスタッフが手弁当で行ったため、「完売はしたが、ボランティアに頼った分を考えるとビジネスとしては失敗」と反省も残った。
このため、21年のさくらまつりの分から岐阜県高山市の木製家具工房「オークヴィレッジ」に乾燥、製材も含めグッズ化を委託し、軌道に乗せることに成功したという。
今年のさくらまつりは26日から4月4日まで開催。オーガニックコットンのはし包み付きはし約350ぜん(1ぜん2100円)▽携帯ストラップ約800個(1個500円)▽桜の木目を生かしたタンブラー約70個(1個5200円
)▽ショートグラス約30個(1個2300円)-などが、千鳥ケ淵緑道、靖国神社、九段坂公園の各観光案内所で販売される。
観光協会の印出井(いんでい)一美事務局次長は「戦前、戦後に東京の将来を夢見て植えられた桜が寿命を迎えていく。ただ伐採するのでなく、身近に使える品物になって次の世代につながっていくことは、単に販売収
益を寄付することより意味があるのではないか。千代田の桜がどういう経緯で植えられたのか、そんなストーリーも伝えていきたい」と話している。