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ID :  14993
公開日 :  2010年 2月15日
タイトル
[消える伝統建築、惜しむ声 たかさき女性フォーラム
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新聞名
東京新聞
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元URL.
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20100215/CK2010021502000106.html
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元urltop:
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写真:
 写真が掲載されていました
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 県内の市町村で唯一という女性団体の活動拠点「たかさき女性フォーラム」(高崎市成田町)の解体作業が進んでいる。戦前の建物で老朽化していたが、フランス風瓦ぶきや引っかき跡を付けた「スクラッチ タイル」という独特の外壁が特徴で、文化財的価値があった。市はタイルなどの一部を保存しており、市歴史民俗資料館(同市上滝町)での展示を検討している。 (菅原洋)  建物は木造二階建て、延べ床面積約八百五十平方メートル。建築時期ははっきりしないが、建物の一部は百年前に近い一九一二(大正元)年までさかのぼるという見方もある。女性差別の解消と自立を長年支え続け、ピ ークの九八年度には延べ約二万六千人が利用した。
 解体が検討されていた約一年前、利用者ら約二千五百人が解体反対の署名を市議会に提出した。しかし、昨秋に市は「倒壊の危険性があり補強工事も困難」と解体を決定。
 昨年十二月下旬、市内の不動産業中村岳夫さん(46)が解体の再検証を求める意見書を松浦幸雄市長あてに出した。今年一月中旬、中村さんには市から返答書が届き、市が一連の経緯を踏まえて対策を講じる方針が 明記してあった。
 解体工事は今月初旬に始まり、あわせて詳細な図面や写真撮影による調査報告書を作成しており、タイルなど特徴的な建築材を数十個保存するという。
 中村さんは「建物は子どものころからあって親しんできただけに、解体は残念だ。市には景観条例があるのだから、条例に基づいて建物の価値を審査してほしかった。保存や展示はきちんと実行してほしい」と求めて いる。