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ID :  14921
公開日 :  2010年 2月 5日
タイトル
[湾曲技術応用、いす試作 青森県林業研究所ノウハウ提供
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新聞名
河北新報
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元URL.
http://www.kahoku.co.jp/news/2010/02/20100206t21012.htm
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写真:
 
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青森県産業技術センター林業研究所は、木材を湾曲させる技術を活用した「ユニットいす」を試作した。デザイン性の高い製品の製造技術を普及させることで、県産木材の利用拡大を目指す。
 ユニットいすは1人掛け用で、縦47.5センチ、横48センチ、高さ44センチ。県産スギを使用した。座面が波形に湾曲しているのが特徴で、公共スペースを和やかな雰囲気にするイメージで製作したという。
 ボルトを使って複数のいすを縦や横、斜め方向に連結できるため、設置スペースの形状にも柔軟に対応できる。
 座面の製作に当たっては、同研究所と青森市の木工機械販売業者が2005年度に共同開発した「クランプ式湾曲集成装置」を利用した。
 同装置は、金属製の細長い板と、万力に似たクランプが対になっている。製品のイメージに応じて金属板を波形に並べ、木材を一定時間、固定することで自由に湾曲させられる。
 これまで大型ベンチなども製作したが、木工業者らが取り入れやすいように、簡単な設計のユニットいすを考案した。
 県内をはじめ木材の産地では、安価な輸入材に押され、販売が伸び悩んでいる。同研究所は、湾曲装置を用いるユニットいすの製造技術や設計などのノウハウを木工業者らに普及させ、県産材利用を促す考え。
 同研究所木材加工部(青森市)の鎌田淳研究管理員は「湾曲技術の活用で、魅力的なデザインの製品が容易に製作できる。さまざまな家具などにも応用したい」と話している。