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木造建築のネツト記事
ID :  14663
公開日 :  2010年 1月11日
タイトル
[白川郷の合掌家屋、初の耐震調査へ
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20100113-OYT1T00894.htm
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元urltop:
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写真:
 写真が掲載されていました
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岐阜県白川村の世界遺産・合掌集落で、同村の世界遺産白川郷合掌造り保存財団と東大生産技術研究所(東京都目黒区)の研究グループが来年度、合掌家屋の耐震性能調査を共同で実施する。
 合掌家屋で同調査が行われるのは初めて。耐震性が低い場合、文化庁の許可を得て耐震補強する。
 合掌家屋は、かやぶき屋根がある白川村と隣の富山県五箇山地方の特徴的な民家。柱は礎石の上に建てられ、屋根の部材を縄や「ネソ」と呼ばれるマンサクの若木(長さ約2・5メートル、直径約3センチ)で縛り、クギや 針金を使わずにできている。建物は柔構造のため、地震や強風に強いとされている。
 阪神大震災が起きた1995年以降、全国的に木造家屋などの耐震性能が課題となっていた。同村荻町の合掌集落は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、それぞれの合掌家屋は世界遺産を構成する重要な文 化財に位置づけられている。このため、同財団と東大が昨年春、保存を目的に調査を行うことを決めた。
 調査対象は、同村荻町にある「中野長治郎家住宅」など民家3棟と、同村御母衣(みぼろ)の国重要文化財「旧遠山家民俗館」の計4棟で、江戸中期から明治期にかけて建てられた。うち遠山家は江戸時代の1827年(文 政10年)頃の大規模な家屋で、1855年(安政2年)に白川郷を襲った大地震でも倒壊しなかったという。
 現地では建物の構造や建築材料の調査とともに建物の振動計測などを行い、どれだけの震度に耐えられるのかを調べる。荻町の民家の耐震性が低ければ、強い地震に耐えられるよう補強方法を検討し、外観に影響 を与えない耐震工事を行う。
 東大では、今年度に事前調査を行ったほか、千葉県の実験施設で実物大の合掌家屋の柱や壁を作り、壁面の横から力を加えたり、地震と同じような振動を与えたりして、家屋全体の抵抗力や壊れ方を調べる実験を検 討している。
 研究グループの腰原幹雄・東大准教授(木質構造学)は「国重要文化財や在来構法の建物は耐震方法などが考えられているが、合掌家屋ではまだない。世界遺産を守るため、どのような耐震補強が必要か調べたい」と 話している。