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木造建築のネツト記事
ID :  13962
公開日 :  2009年 11月10日
タイトル
[手道具と情熱で建てた6畳の座敷
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://mytown.asahi.com/yamanashi/news.php?k_id=20000000911100003
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元urltop:
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写真:
 写真が掲載されていました
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自然と向き合うものづくりを 甲州の雨宮さん  地元の木材を材料に、機械は使わず、伝統的な「手道具」でつくる――。そんなこだわりを持つ大工がいる。このほど、5年がかりの建物が完成した。(佐藤美鈴)  甲州市塩山三日市場の雨宮国広さん(40)。20歳で大工となり、24歳のときに寺院の建築や文化財の修復に携わったことで、伝統工芸に興味を持った。30歳で独立し、地元の木材を最大限に生かすため、おのやかん ななどの手道具を使った建築に力を注ぐ。
 山梨市牧丘町杣口に完成した6畳一間の離れ座敷は、ヒノキを中心に、クリ、コナラ、スギ、カラマツなど、峡東地域でとれた14種類の木材を使用した。床はそれぞれの木材の形や特性を生かし、パッチワークのよう な模様になっている。
 機械を使えば2日間で終わる工程を、1カ月半かけることもある。今ではほとんど見られなくなった作業を、雨宮さんは「21世紀の大工の挑戦」と表現する。建築を依頼した飯塚保衛さん(84)も「情熱がなければ出来 ない仕事」と評価する。
 雨宮さんは言う。「こういう時代だからこそ、自然や命の尊さと向き合えるものづくりを提案したい。手道具という日本の伝統的な技術や文化を残していくためにも」