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ID :  1504
公開日 :  2006年 8月19日
タイトル
[木の香損なわずに加工 島根・出雲の建具店主が開発
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://osaka.yomiuri.co.jp/eco_news/20060819ke03.htm
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元urltop:
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写真:
 
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木の香りを最大限に生かす加工法を、島根県出雲市平田町の建具店経営荒木登さん(61)が開発した。一枚板の表に数ミリ間隔で溝(スリット)を彫り、裏側には表とは違った方向で彫る「Wスリット工法」。特 許を出願中で、ベッドやインテリアなど様々な用途で使うことができ、9月からは近くの建具店と共同で商品の販売を始める。
 木の香りの持つ癒やしや消臭の効果などに着目した荒木さんは、5年前から「香りの出る建具」の開発を始めた。すぐに溝を彫って表面積を広げることは思いついたが、想定していたトイレの窓などに活用するには通 気性に問題があった。
 昨春、友人から木の枕を作ってほしいと依頼を受けた。溝を入れた板の裏に別の溝を彫ってみたところ、板がたわむように軟らかくなるのに強度があり、溝が交差することで穴が開いて通気性も備わっていた。
 その後は、溝の深さや向きを変えるなど試行錯誤を重ね、びょうぶや敷物、ベッドなどを製作。水ぶきするだけで、香りが長持ちすることもわかった。
 これまで、木製サッシや、ヒノキのチップを入れた建具を作ってきた荒木さんは「今回の商品は今までの集大成。全国の人に使ってもらい、地域おこしに貢献できれば」と話している。
 同工法の発表展示会が9月1、2両日の午前10時から、同市平田町の「ホテルほり江」で開かれる。1日午後3時からは、島根大総合理工学部の加藤定信講師が「木材の香り」をテーマに講演する。入場無料。問い合わせ は荒木建具店(0853・62・4480)へ。