ID :
13348
公開日 :
2009年 9月24日
タイトル
[奥山銘木店:書店、3周年 家業継ぎつつ、一冊一冊主役に--津
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/mie/news/20090925ddlk24040185000c.html
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元urltop:
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写真:
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「5、10年続けたい」
4代続く銘木店の社長、奥山健太郎さん(33)が津市大門3に開いた書店「奥山銘木店」が今月、丸3年を迎えた。家業を継ぎつつ、好きな「本屋」も実現させた奥山さん。自分で選んだ美しい表紙の本が並ぶ86平方メー
トルの小さな店で、理想とする「一冊一冊が主役になれる本屋」に近づけていく作業を日々、楽しんでいる。
店内には建築関係の本や雑誌、旅行や料理の本、小説から子ども向け絵本まで多種多様な本が、一部は表紙が見えるようにぜいたくに並べられている。「どんなにいい本でも、手にとってもらえなければ、意味がない
。だから、きれいに置きたい」。目指すのは、たくさんの本があるのに、さっぱりとした空間だ。
「子どものころから本屋という空間が好きだった」という奥山さん。子どものころも、本屋の中をぐるぐる回り、表紙だけ見て本を選んでいたという。
奥山さんは名古屋の専門学校を卒業した01年、「衣食住に関係する仕事をしたい」と、津に戻って家業に専念した。住まい作りにかかわる仕事にやりがいを感じつつ、「人の住まいだけでなく、自分の好きな空間を作っ
てみたい」と思うようになったという。
開店は06年9月19日。「別に本屋にこだわったわけではないんです。とにかく『何か』をしたかった」と話す。
最初は「とりあえず」置いていた本も、次第に自分の好きなものを選ぶようになった。本が並ぶ本棚は奥山さんが自分で作った。焦げ茶色の棚は、どこか温かみがある。「この辺りに置いていない本をお客さんが発見し
て喜ぶ姿を見ると、本屋をしていて良かったと思う」と書店主らしい一面も見せる。
現在も書店と銘木店を並行してこなす奥山さん。「5年、10年と、この店と銘木店を続けたい」と店内を見回し、目を細めた