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木造建築のネツト記事
ID :  12379
公開日 :  2009年 7月 3日
タイトル
[こうなったらいっそ輸出大国で行こうぜ!
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新聞名
日本の論点PLUS
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元URL.
http://www.bitway.ne.jp/bunshun/ronten/ocn/sample/onti/090702/
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元urltop:
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写真:
 
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自動車やら家電に代わる輸出品目、次なる提案は「林業の復活」である。この際、国中の杉林なんて伐採しちまえ! と、昨年から杉花粉症を発症したわたしは願うわけである。
 ただし、伐採した木材をそのまま海外に売ったとしても、無意味である。
 ちゃんと家具に加工するのである。その上で輸出するのである。
 刑務所では受刑者たちが家具を作って、安値で叩き売っているようだが、あれでもいい(北海道民芸家具なんかも素晴らしいよな。わたしの自宅のマンションの食器棚と椅子とテーブルは、これである)。とにかく、杉、 檜、桐、あらゆる木材を日本ふうの家具に加工して、輸出するのである。まずは「ミラノサローネ(年にミラノで一度開催される、家具の見本市である)」に展示できる許可を貰い、ブースを獲得するといいと思う。
 その際には、茅葺屋根を使った模擬の古民家を作るのも忘れてはならない。押入れも必要だな。各国語に優れた通訳を用意し、いったいこれが何に使うものなのかを説明するのである。
 その際にはわたしが協力してもよい。わたしは、さる皇室御用達の布団店(実は豊洲にあるんだよな)に作ってもらった、花嫁衣裳かと見まごうほどの、見事な丹前を持っている。あれを、本来なら着物をかける「えもん かけ」に吊り下げて飾ったらさぞかし目を引くだろう。金襴緞子である。赤と青と二色対で持っているから、どちらもお貸ししてよい。個人的な話だが、この豊洲にある、皇室御用達の布団店で次に狙っているのは、さるお 寺さんに発注を受けて作った座布団の余った5客である。布地といい文様といい、本当に見事である。おじさんは、布団を皇室から受注したとき、正絹(おじさんに見せたあと、京都に染めにだされ戻ってきた。世界にた だ一枚だけしかない生地である。おじさんは緊張のあまり鋏を持つ手が震えたという)を使った布団をもう一度作るのが夢だと語っていた。わたしがいまここで提案していること、これを実行したら、夢が叶うというもので ある。だから蚕産業も復活させよう。
 ようするに、古民家を再現してみせて、海外の金持ちに見せつけるのである。
 仏壇に盆ちょうちんなんかもいいインテリアになると思う。わたしの通っていた女子高に一度アメリカからの留学生が来たのだが、クラスメイトたちが、 「帰るときのお土産は何がいい?」 と尋ねたら、 「ワタシ、盆ちょうちん欲しいデース。あれとってもビューティフルねー」 と応じた。
 仏壇に供えておく蝋燭、一般には白いものが使われているけど、絵柄が見事な和蝋燭だとなおいいと思う。外国人の異国への憧れを掻き立てるのだ。箸起きや茶碗、お椀なども、選りすぐりのものを食器棚に飾ろう。だ いたいさあ、ミラノサローネで出展されてるのって、奇抜な色を使ったプラスチックの変にひねまがった椅子とかばっかりじゃないの! それに慣れた目に、どれだけ日本の古民家が美しく映ることか。真ん中に「Irori」な んかもあるといいかもしれないね。そしてついでに古民家に畳を敷いておけば、「Tatami」のブームも起きるかもしれないね。無論、「Futon」も。蕎麦殻の「Makura」も。(そのためにも二毛作はやらなきゃならねえよなあ。
痩せた土地なら蕎麦を作ろう。ガンガン作ろう。って、あれって冬場でも育つのか?)。
 どうか、経済通の人よ、この文章に目を通してくれ。
 さらに欲を言えば、日本の経済産業省の人物たちが、国費でこれを行ってくれることを祈る。こういう税金の使われ方をするなら、心から納得する。