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木造建築のネツト記事
ID :  12311
公開日 :  2009年 6月25日
タイトル
[福島県三島町 『桐の町』で木工に専
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新聞名
東京新聞
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元URL.
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyoguide/info/irasshai/CK2009062602000128.html
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元urltop:
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写真:
 
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 「木が好きで、モノづくりが好きで、伝統工芸に興味があって…」  会津若松市から只見川沿いに車で数十分さかのぼると、「桐(きり)の町」として知られる人口2千人余の三島町に着く。埼玉県ふじみ野市で生まれ育った岩渕良太さん(24)は今春から、婚約者とともに、森に囲まれ川に 臨む山村の暮らしを始めた。
 思い立ってカナダに遊学したのは、3年前。ファームステイを続けるうちに「モノがなければ、自分でつくる。決して買うことはしない」という現地の人々の生き方にカルチャーショックを受け、モノづくりへの思いがフツフ ツとわいてきた。
 そんな時、ブリティッシュ・コロンビア州の小さな田舎町で、語学留学に来ていた千葉県出身の女性と出会う。帰国後しばらくして、二人は「静かな田舎町に住みたいね」と、「都会からの脱出」で意気投合。そこから、本格 的な移住地探しが始まった。
 移住情報を入手するたびに、車を駆って足を運んだ。奥会津の山々に抱かれ只見川が流れる三島町にたどりついた時、カナダの「出会いの町」がオーバーラップ。「春は花、夏の緑に秋の紅葉、冬は雪」という四季の移 り変わりを実感できる土地に心を奪われ、とるものもとりあえず、二人でやってきた。
 まもなく地元の人たちの厚意で住居が見つかり、職場も紹介された。山あいの町だけに「買い物もままならず、やさしい生活とはいえない」が、望み通りの木と向き合う仕事は「自分に合っている」という。
 「今は趣味の域を出ないけれど、いつか木工のプロになりたい。もちろん、桐だんすも」  指南役の武石文敏さんは「センスがいいし、のみ込みも早い」と目を細める。自信作を送り出す日は遠くなさそうだ。