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木造建築のネツト記事
ID :  12063
公開日 :  2009年 6月12日
タイトル
[木工と漆工芸の槌工房 代表・藤嵜一正さん
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新聞名
大阪日日新聞
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元URL.
http://www.nnn.co.jp/dainichi/rensai/anomise/090607/20090607025.html
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元urltop:
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写真:
 写真が掲載されていました
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代表・藤嵜一正さん (中央区南船場1丁目) 「漆は木から採った自然の成分なので、生きた木に戻す理想の塗料になる。それは数千年の歴史が証明している」と話すのは、木工と漆工芸の「槌(つち)工房」=中央区=の代表で工芸作家の 藤嵜一正さん(65)。後進を育てる目的で2004年10月に開いた工房で、笑顔を見せる。
 藤嵜さんは15歳の時に木工芸の道を志した。家具店や木彫漆家の元で修行を経て、1967年から人間国宝の故黒田辰秋さんに師事。4年後に独立した。その後、日常に用いる作品に美しさを兼ね備えた「用の美」の追 求を始め、大阪工芸展(87年)で知事特別賞受賞などの受賞歴を持つ。現在は創作活動の傍ら、大阪工芸協会の理事などを務める多忙な日々を送る。
 同工房の特徴は作品を完成させるまでの工程(デザイン-生地-漆塗り)を一貫作業で行う。そのため、分業する多くの工房とは違い「本当に自分で作りたいオリジナリティーを持たせることができる。完成までに時間は かかるが、遠回りしても理想に近くなる」と自信をのぞかせる。
 入り口近くのサロンには、漆塗りに螺鈿(らでん)細工の小物入れ、日用品の漆器などが多く並ぶ。「手作りの温かみのある漆器に触れてほしい。美しい物を使うと心は豊かになり、社会を豊かにする」  木の香りが漂う作業場で修業に励む二人の弟子を見ながら「美しい物を美しいと感じる心が、物づくりには必要。彼らのような若者を多く巣立たせたい」と力を込めた。
 中央区南船場1の4の11、モリビル3階。午前9時-午後7時。不定休。弟子入り希望者を募集中。問い合わせは電話06(6261)5775、同工房へ。