ID :
10520
公開日 :
2009年 2月14日
タイトル
[燃焼試験に熱視線 ペレットストーブ
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新聞名
十勝毎日新聞
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元URL.
http://www.tokachi.co.jp/news/200902/20090215-0000633.php
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元urltop:
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写真:
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足寄の研究会実施中
道内外の販売企業 消費比較データに着目
【足寄】町木質ペレット研究会(八重樫明会長)が昨年冬から実施しているペレットストーブの各種燃焼試験が、同ストーブを製作・販売する道内外の企業や研究者から注目を集めている。同ストーブの販売数は全国的
に増加しているが、灯油ストーブとの燃料消費の比較など基礎データが少ないため。同研究会単独の試験に加え、企業との共同試験も始まっている。
ペレットストーブの研究開発の場として注目が集まる町木質ペレット研究会の試験場所
同ストーブは近年、消費者の環境意識の高まりや国や道、市町村による購入時の補助拡大により、販売数が増加している。一方で、灯油と異なり、燃料の木質ペレットは原料や大きさの違いにより燃焼の仕方などが異な
るため、ペレットの種類やストーブの設定に関する知識が必要とされている。
同研究会は昨冬から、町栄町にあるコンクリートブロック造り2階建ての町教員住宅1棟を利用し、各種試験を実施。同ストーブと灯油ストーブの比較試験のうち、燃料費の比較では、燃料の想定単価を灯油1リットル65
円、ペレット1キロ50円とし、ストーブの設定温度を20度前後にして運転した場合は、ほぼ同程度というデータが得られている。
また、道外企業が製作したペレットストーブは最低気温の設定が高めのため、最低気温が氷点下20度を下回る十勝で使用した場合、ペレットに着火しないなど、「本州では想定できないトラブルが生じている」(菅原智
美副会長)という。
このため、企業の依頼を受けて寒冷地での実証試験も実施。中でも、同ストーブの販売などを手掛けるシモタニ(本社・岐阜県下呂市)との共同研究は、林野庁の補助事業である「木質エネルギー技術高度化事業」に採
択。厳寒時の着火性能といったデータ収集など各種実証実験を行っており、24日には東京で成果発表も行う。
同研究会は現在、燃料消費量やサーモグラフィーを使用した室内各部の温度上昇の計測など多彩な試験を始めており、企業側も製品開発のフィードバックや消費者への情報公開につながると期待。菅原副会長は「本州
の企業が足寄に宿泊しながら試験を行うこともあり、研究会を核に足寄が開発・研究の中心になってきた」と話している。