ID :
9481
公開日 :
2008年 11月22日
タイトル
[木材の温かさ実感して
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新聞名
asahi.com
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元URL.
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000000811220003
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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◎自慢 県産材使ったホール
木材のまちの拠点施設として、設立60年目を迎えた桜井木材協同組合(坂口勝美理事長)が、桜井市粟殿に移転を進めていた木材振興センター「あるぼーる」が完成し、21日、記念式典があった。県産材をふんだん
に使ったイベントホール(150席)が自慢。木の温かさを実感してほしいと期待を込め、一般にも貸し出す。
◎きょう開館イベント
あるぼーるの敷地は、JR・近鉄桜井駅北東約1キロの旧桜井木材市場跡約6千平方メートル。24年前、同市阿部に開設されたが、大型電器店の進出計画に伴い、昨年末にいったん閉鎖。今年5月から新たに建設を進
めていた。
「ホール自体が木材展示場」というイベントホールは延べ約300平方メートル。部材はすべて県産材で、柱(18本)と梁(はり)(10本)に直径約60センチのスギを使用。床材には節のあるヒノキ材を使い、歩くと木材独
特のぬくもりを感じる。土壁も一部に使っており、優しい雰囲気を醸し出している。コンサートや会議、イベントなどで住民らに有料(1時間6千円~)で貸し出すほか、組合も木材関連のイベントを計画している。
ホールのほかには、木造住宅の注文販売を手がけるあるぼーる建築部が入った建物や、カフェ、衣料品・雑貨、旅行会社などが入居するテナント棟が整備された。
この日の記念式典には約200人が出席。蟻通(あり・どおし)神楽保存会(東吉野村)による神楽が披露され、完成を祝った。坂口理事長は「公民館など公共の建物でも木造の良さが見直されつつある。木材の需要拡大
につながれば」と話した。
桜井は明治・大正期から、吉野や宇陀などの木材集散地として発展。組合加盟の業者も70年ごろには約260社あったが、安価な輸入材の台頭や木材需要の低迷が続き、バブル経済崩壊後は住宅着工数も減少。従業員
の高齢化や後継者不足も重なって廃業が相次ぎ、現在は半数以下に減っている。
22日は午前10時~午後4時に、オープンイベントを開く。漫才ショーやジャズ演奏、大道芸などがある。ウサギとイルカの壁飾りを作る「焼杉工作」(無料)やチェーンソーアート作品の即売、金魚すくいなどの店が並
ぶ特産品市も。問い合わせは、あるぼーる(0744・45・3955)へ。