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◆「最後の宮大工棟梁」西岡常一さん
法隆寺の解体修理や薬師寺の伽藍復興に携わり「最後の宮大工棟梁(とう・りょう)」とも称された、故西岡常一さんが1908(明治41)年9月に生まれてから100年となった。大きな節目を記念し、遺徳をしのぶ講演会や法
要、植樹などが計画されている。
西岡さんは法隆寺近くの宮大工の家に生まれ、祖父、父と続いた家業を継いだ。1934年からの法隆寺の「昭和大修理」に加わり、71年からは薬師寺復興の大工棟梁となった。金堂、西塔、中門などを次々と完成させ、
75年には落雷で焼失したままだった法輪寺三重塔の再建も手がけた。92年には文化功労者に選ばれたが、3年後の95年に亡くなった。
9月はちょうど生誕100年。名誉町民第1号の称号を贈った斑鳩町では27日、「西岡棟梁生誕100年の会」が催される。会場は斑鳩町興留10丁目のいかるがホールで、午後2時開演。西岡さんのビデオを見た後、弟
子の宮大工・小川三夫さん、建築史家で元奈良国立文化財研究所長の鈴木嘉吉さん、元文化財担当の新聞記者で帝塚山短大名誉教授の青山茂さんの3人が講演する。問い合わせは町企画財政課(0745・74・1001)。
翌28日には、薬師寺で「生誕100年記念木魂(こだま)忌」がある。西岡さんの七回忌を機にできた「西岡常一棟梁の遺徳を語り継ぐ会」(代表=青山茂さん)の主催。薬師寺慈恩殿で法要が営まれた後、西岡さんの一
代記をまとめた新作講談の披露や、小川さんら門下生によるパネルディスカッションがある。
語り継ぐ会は記念事業として、川上村に「千年のヒノキの杜(もり)」を設ける計画も進めている。将来の社寺修理に備えて1千年以上ヒノキを育てるため、来年3月8日に植樹会を開き、苗木100本を植えるという。++/
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