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木造建築のネツト記事
ID :  8363
公開日 :  2008年 7月21日
タイトル
[寄り添う桜、夫婦の命継ぐ 事件の被害者宅から移植
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://www.asahi.com/national/update/0722/TKY200807220194.html
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元urltop:
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写真:
 
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 東京都江東区の公園で、仲良く寄り添う2本の桜を子どもたちが毎月、観察している。樹齢50年余りのソメイヨシノ。地域住民らが、殺人事件の被害者となった老夫婦宅から3年前に移植した。未解決のこの 事件を風化させたくない、子どもたちに命の大切さを知ってほしい、との願いが込められている。  江東区の仙台堀川公園に6月末、区立第六砂町小学校の3年生約50人が集まった。手には観察シートと色鉛筆。高さ10メートルの2本の桜をスケッチした。幹の太さは50センチほどで、深緑色の葉がぎっしりと茂って いる。児童たちは「(幹の様子は)元気でした」「(葉の様子は)緑の葉でじょうぶそうでした」と記録した。  移植を手伝った住民が働きかけ、近くの三つの小学校の児童が06年春から交代で観察を始めた。中心メンバーの一人、江東区の立体駐車場販売業、笠原章さん(67)は「人と木の命の大切さを感じてほしい」と話す。  事件は02年12月に発生した。10日の朝、同区北砂7丁目の質店兼住宅で、経営者の藤井義正さん(当時78)と妻のえつ子さん(当時74)が他殺体で見つかった。室内に荒らされた跡があったことから、警視庁城東署 の捜査本部は強盗殺人事件として捜査を続けている。  事件から1年数カ月後、藤井さんの自宅を壊し、庭にある桜を伐採する計画を笠原さんが遺族から聞いた。藤井さんとは、ともに地区の青少年対策委員会幹部として子どもたちの成長を見守ってきた。ミニ運動会を企 画したり、富士山にも登ったりした旧知の仲だった。藤井さんは町会長なども務め、地域の世話役として慕われていた。  藤井さん宅家屋をぐるりと囲む和風の庭にはミカンや柿の木が植わり、コイが泳ぐ小さな池もあった。春になると満開の花を咲かせる2本の桜は近所で評判だった。それだけにどうにか残そうと笠原さんら住民が立ち 上がった。