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ID #000 860
公開日 :  #000 2006年 4月23日
タイトル
[シラカバ花粉の飛散がまもなく本番を迎える道
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新聞名
北海道新聞
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元URL.
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060424&j=0030&k=200604242506
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写真:
 
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 シラカバ花粉の飛散がまもなく本番を迎える道内で、小中学生の間で花粉症が広がっている。昨年の調査では、中学生の18%が発症と成人並みの水準で、低年齢化から3歳児の症例も報告されている。医 師らはアレルギー症のアトピー性皮膚炎などとの併発が広がっていることから、「共通の原因である乱れた食生活や住環境の悪化が背景にある」と警告している。  日本アレルギー協会などによると、花粉症にかかり始まるのは、抗体を持つ十代前半以降とみられていた。ところが、国立成育医療センター(東京)が昨年、全国の小中学生約十三万人を対象に初めて実施したアレル ギー疾患調査によると、道内の花粉症経験者は小学生(一、二年)の6%、中学生(二、三年)の18%。全国平均(小学生17%、中学生38%)よりは低かったが、小学低学年でも花粉症の発症が進んでいることを裏付け た。  年間五百人以上のアレルギー患者を診る渡辺一彦小児科医院(札幌)の渡辺一彦院長は、子どもの花粉症は十年ほど前から目立っていると指摘する。昨年は三十人以上を診た中で、特徴的だったのは果物・野菜アレ ルギーとの併発だという。リンゴなどを食べると、のど、唇に痛みやかゆみが出る「口腔(こうくう)アレルギー症候群」がここ一、二年、花粉症患者の三-四割にみられたという。  また、渡辺院長は二○○一年、三歳児の花粉症例に初めて出合った。「さすがに驚いた。文明病もここまで来たかとの思いだった」。○一年以降扱った未就学児(三-五歳)の症例は八人で、全員が乳児期にアトピー性 皮膚炎を経験していた。  原因について「タンパク質、脂質の過剰摂取や、大気中の化学物質のまん延が原因となって、さまざまなアレルギー症の発症を加速させている」と渡辺院長。  さらに道内は住宅の高気密性によるダニやほこりの広がりも子供の発症を促している面があると指摘する。  アレルギー症の一種である花粉症は、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみなど症例は多岐にわたる。日本アレルギー協会などの調べでは、全国の患者は一九七○年代に人口の5%だったのが現在は15%。札幌医大の白 崎英明講師は昨年の医療関係者アンケートから、道内でも13%、うちシラカバ花粉が原因なのは約半数と推計する。  花粉症は薬治療では根治できず、症状を和らげるのみ。「子供が小さいころから、家庭内で食事や住環境に気を配ることが大切」と渡辺院長は家族の協力を訴えている。