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ID #00 7807
公開日 :  #00 2008年 5月28日
タイトル
[杉の丸太の皮むき ログハウス 1年かかってほぼ完成
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新聞名
長野日報
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元URL.
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=10833
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写真:
 
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元名古屋市職員で、KOA森林塾で森林整備を学んだ石原信行さん(57)が、山づくりの基地にと、伊那市富県の上新山に購入した山林内に手づくりのログハウスを建てた。近くにハッチョウトンボを保護する 「トンボの楽園」があることから、一帯を「トンボ谷の山育て村」と命名。自らの山づくり活動や、「都市で生活する人たちが山仕事や農作業を通じて里山保全活動に参加する拠点にしたい」と、夢を膨らませている。
 名古屋市に生まれ、名古屋市職員として働いてきた石原さんは、「人生後半のまとめとして、今までの価値観にとらわれずに自分の力で新たな挑戦をしたい」と、活動の場として山を選んだ。修行の場として2006年、 インターネットで知ったKOA森林塾で元信大教授の島崎洋路さんらに山づくりを学んだ。名古屋市役所を早期退職し、「自分の山を持ちたい。山を育ててみたい」と考えて名古屋近郊の山も探したが、「ピンとこなかった 」という。
 上新山に購入した山林は約6600平方メートル。中央を沢が流れる「普通の人は買わない場所」だったが、「山の手入れをしながら生活していくにはぴったり」という。活動の拠点でもあり住まいでもあるログハウスは、 昨年5月に着工。造成から基礎、杉の丸太の皮むき、組み上げなどの作業を、専門家の指導を受けながら手づくりで進め、1年かかってほぼ完成した。
 ログハウスは床面積が約41平方メートル。中には耐火れんがを積んだ五右衛門風呂もあり、風呂釜を使って魚を焼くこともピザを焼くこともできるという。水は山林の中に約40メートルの深井戸を掘ってくみ上げる。「ア ルカリ水で、とてもおいしいし、風呂に使うと鉱泉のように湯がマイルドになる」という。
 石原さんは、住まいになるログハウスがほぼ完成したことから、ログハウスの隣りに間伐材を利用した宿泊棟の建設を計画している。「トンボ村を創ったのは、豊かな山があり、川が流れ、水が豊かにある日本の環境 を守っていく活動に、都市で生活する人にも参加してほしいと思ったから。1人でも2人でも機会があれば参加できるシステムを作れば気兼ねなく参加してもらえるのでは。宿泊棟を作るのもそのため」と話す。
 宿泊棟建設にあたって石原さんが、伊那市を中心に木工や家具職人、建築士ら木でモノを作る人たちが集まるNPO法人南信州木の会に相談したことから、6月1日に会員のログハウス見学会が開かれる。石原さんの 好意で会員以外の一般の市民も見学できる。希望者は1日午前10時に、伊那市美篶下県の南信州木の情報館駐車場に集合。
 問い合わせはあーきす建築設計室の有賀忠幸さん(電話0265・78・8253)へ。