ID :
7111
公開日 :
2008年 4月 9日
タイトル
[写真/初心者から熟練者までの木工製作の決定版 「手づくり木工大図鑑」を発売
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新聞名
家具新聞社
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元URL.
http://www.kagu-news.com/0804/080409-mokkou.html
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元urltop:
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写真:
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株式会社講談社(野間佐和子社長)は、木工の基礎知識、木工製作の基本技術や各種作品を収録した 「手づくり木工大図鑑」(判型AB判、456頁<カラー416頁、モノクロ40頁>、税込定価6900円)<監修
:田中幸一(東京藝術大学教授)、山中晴夫(京都市立芸術大学教授) 編集委員:須藤彰司(国際木材科学アカデミーフェロー)、戸澤忠蔵(ヒノキ工芸会長)、保坂
勇(樹木技研究房)、諸山正則(東京国立近代美術館工芸館)>を発売した。
「手づくり木工大図鑑」は、木工に関する基礎的な知識から各種木工の作例とその作り方といった、これから木工を志す学生や趣味として木工に興味をもつ人に必須の基本情報を徹底的に掲載。カラー写真やわかりやす
い図版を多用したことで、誰もが楽しめる作りとなっている。また基礎知識だけではなく、現代日本の一流木工作家の作品や工房紹介、さらに洋家具の故郷であるイギリス、デンマーク、イタリアなどの工房を現地取材す
ることで、現在の木工技術の到達点を概観することも可能となっている。
本書の監修や編集委員には、日本を代表する木工作家が名を連ねており、そうした作家の工房や作品紹介、さらには個性的な家具づくりで知られるイギリス・デイヴィッド・サベージ・ファーニチャー、ウェグナーとの共同
制作を手がけたデンマーク・PPモブラー、イタリアルネッサンス時代の業を継承する最後のマエストロ、イタリア・ピエルルイジ・ギアンダの3つの工房を海外現地取材をもとに詳しく紹介している。
出版にあたり、イギリスからディヴィッド・サベージ氏(左から2人目)を迎え、日本を代表する木工作家である匠たちとのディスカッションを展開した。日本から参加したのは、本書の監修も担当した田中一幸氏(右から2
人目)、編集委員を担当した戸澤忠蔵氏(写真右から3人目)、赤城山麓に工房を構える富田文隆氏(写真 右端)の3人。
ディヴィッド・サベージ・ファーニチャー社は、ロンドンから南西へ400kmほど離れたデヴォン州の牧草地に囲まれた緑豊かな自然の中に工房をかまえる。世界各国から木工家具作家を目指す学生も受け入れているこの
工房で、サベージ氏は、そのほとんどが顧客との直接のやりとりによる1点ものという個性的家具づくりをしている。
工房での作業では、全体の7割が手作業で、電動工具も最小限度に止めている。これは、もちろんハンドメイドによるクオリティへの挑戦という意味もあるが、家具に人間の力が入り込むことによって量産品との差別化が
でき、その結果として顧客が、彼の家具に対して高価な対価を支払ってくれるものだからと述べた。
シンポジウムでは、地球資源としての木材の話や木工技術の継承や後継者といった問題まで「木工大図鑑」の内容をふまえた広範囲なテーマについて、4人の木工作家による個性的な意見のやりとりがなされた。