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木造建築のネツト記事
ID :  5803
公開日 :  2007年 12月19日
タイトル
[「マーラン船」伝統を失ってはならない
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新聞名
沖縄タイムス
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元URL.
http://www.okinawatimes.co.jp/col/20071219e.html
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元urltop:
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写真:
 
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沖縄本島中部に位置する勝連半島から平安座島へ延びる海中道路。左右に広がる海を眺めながら車を走らせる。沖合に漁船の固まりが見えた。モズクの養殖で網を苗床に設置しているのだ。
 かつて、この海には百隻近いマーラン船(馬艦船)が停泊。本島北部と中南部を往来し、生活物資の運送を担っていたが、ヤンバル路の整備が進み、輸送は陸路に変わった。一九五六年を最後に、その船は姿を消した という。
 マーラン船は、十八世紀初めごろ、中国の福建地方から伝わったジャンク船を沖縄の海に適するよう改良を重ねた帆船。中国で、「マーラン」を「錨纜」と漢字で書くが、沖縄では、馬のように船脚が軽く、大きな船を意味 する「馬艦」と表記している。
 ヤンバルから薪を運び、山原船の名称で知られる船は、マーラン船と同じ構造だが、それを小型化したもの。大きさで区別していたようだ。
 船の製作には平安座島の船大工たちが、腕を振るっていた。当時は多くの船大工がいたが、今では「越来造船所」一軒だけになってしまった。
 その四代目・越来勇喜さん(26)は「船大工は職人肌が多く厳しい面もあるが、昔からの技を受け継ぎながらも、試行錯誤を繰り返し、オリジナルの船を仕上げていく楽しみがある」と言う。
 海の道具は、新しい物を取り入れ、古い道具は残らないと聞いたことがある。木造船も同様だ。だが、伝統を失ってはならない。次世代の継承者に期待しよう。(