ID :
5773
公開日 :
2007年 12月14日
タイトル
[真庭に初の海外客
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okayama/news/20071214-OYT8T01488.htm
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元urltop:
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写真:
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真庭市などが、バイオマス(生物資源)を製品の原料にするなど活用している市内の企業や施設を巡ってもらう「バイオマスツアー」を企画し、市外から客を招いて1年を迎えた。14日は、初めて海外からの
客が訪れ、<日本のバイオマス先進地>の取り組みを熱心に見て回った。この間、北海道から沖縄県までの約40都道府県から、予想を大きく上回る180団体約2000人(11月末現在)が参加。関係者は「さらにツアーの
内容を充実させ、<真庭>をPRしたい」と張り切っている。
同市は森林資源が豊富で、樹木の伐採や製材で出る木くずを利用し、燃焼効率の良いペレット(粒状燃料)、環境に優しい木片コンクリート、木材の消臭効果に着目した猫のトイレ用の砂、エタノールなどを製造している
企業がある。
ほかにも、バイオマスエネルギーで加温している温水プールや、使用済み天ぷら油をディーゼル燃料に加工している会社もあるなど、バイオマスの有効活用が進んでいる。
それらの企業や施設には視察が相次いでいたが、市と真庭観光連盟が昨年12月、観光も含めてバイオマス関連施設を効率よく見てもらおうと、日帰りと1泊2日のコースを設け、ツアーを開始。行政や議会関係者、消
費者団体、環境や町づくり団体、大学生のグループなどが訪れ、理解を深めた。「もっと知りたい」と再度訪れた団体もあった。
14日は、日本、中国、韓国、台湾の環境政策を比較研究している、それらの国・地域の大学教授や研究者のグループ「東アジア環境政策研究会」の10人が訪れた。建築材メーカーで、ペレットの製造工程やペレットスト
ーブ、木材を活用した発電施設を、別の会社では、木くずを混ぜた木片コンクリートの歩道、プランターなどをそれぞれ見学した。
韓国から来日した名城大(名古屋市)准教授の李秀澈(イースーチョル)さん(50)は「こうした優れた発想が広がり、アジアの循環型社会構築につながれば」と期待していた。
ツアーは、今年はあと2回開き、1月もすでに3団体の予約が入っている。同連盟の中村政三事務局長は「もっと市民にもPRし、あらゆる人に真庭のバイオマスの取り組みを知ってもらたい」と話していた。