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ID :  5259
公開日 :  2007年 11月 6日
タイトル
[紀州材輸出の社会実験第1弾
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新聞名
紀州新聞
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元URL.
http://www1.ocn.ne.jp/~ks-press/071107.html
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写真:
 
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御坊商工会議所が紀州材活用社会実験で、中国大連市に試験輸出した地元産ヒノキを使った洋服ダンスなど家具7種類の試作品が完成し、12月中旬から来年1月にかけて同市内で展示販売する。日本への 逆輸入、販売も予定している。中国ではアンケート調査も行いながら日本の家具が受け入れられるか、価格も含めたビジネスベースに乗せられるかなどを探る。
 田辺市龍神村を中心に切り出した約80年生のヒノキ100本を板材(長さ2メートル、幅6センチ~27センチ、厚さ27ミリ)約1400枚に加工し、今年6月に大連市で家具工場を経営する邦人企業、増本木業有限公司(増 本公勇社長)に試験輸出。工場で家具の試作品を作り、洋服ダンス、整理ダンス(2種類)サイドボード、テーブル、ベッド、ソファーの7種類が完成した。
 7種類を1セットに計10セット作り、12月中旬から1月まで大連市内にある増本家具7店舗で展示販売。売れ行きが良ければ試作品の数を増やす。近く日本に1セットを運び、御坊商工会館などでも展示し、希望があれ ば販売する。家具はいずれも節目や木目をそのまま生かして木の美しさや良さをアピール。タンスの内側は桐、表側はヒノキを使うなどの工夫もあり、事務局は「良いできばえだ」と太鼓判を押す。
 増本家具は日本でも販売しており、そのルートを使った逆輸入販売も予定。家具はばら売りするが、それぞれの価格は未定。中国、日本ともに1セットで20万円程度に抑えなければ売れないとみている。今回は社会実 験のため、板材の販売価格は安く抑えているが、本格的なビジネスになった場合に採算ベースに乗せられるかが今後の大きな課題。
 中国でも家具は一般的に使用しているが、木目や節目など木の素材をそのまま生かした製品はなく、受け入れられるかは未知数のため、アンケートでニーズなど情報収集に努める。来年1月中旬に会議所や市関係者 が大連市を訪れ、展示販売の見学や意見交換を行う。会議所は「低コストで伐採して定期的に供給できる体制づくり、販売価格などを含めたビジネスベース、採算ベースに乗せられるようにがんばりたい」と話した。
 社会実験は日高港の利用促進を目的に市の日高港振興事業補助金1300万円を活用して増本家具と遼寧成大廣潤進出口有限公司(林強社長)の2ルートで実施。成大ルートは10月にヒノキ75本、杉188本の原木を 輸出した。