ID 2232
登録日
2006年 12月 7日
タイトル
富山城址公園の桜、石垣補修工事に伴い伐採 富山市「根が伸び石垣崩落の恐れ」
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新聞名
富山新聞
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元URL.
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/_today/T20061207002.htm
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元urltop:
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写真:
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富山城址公園の西堀に面する石垣の上にあった桜五本が、富山市の石垣補修工事に伴い、六日までにすべて伐採された。同所は桜の名所として長年、市民に親しまれてきたが、桜の木の根が伸びて石垣が
崩落する恐れがあることなどから、市は「やむを得ず伐採に踏み切った」(公園緑地課)としている。とはいえ、美しい景観を目にすることができなくなった市民からは、残念がる声が上がっている。
市によると、西堀に面する石垣の上にあった桜は、富山城址公園が整備された一九五四(昭和二十九)年ごろに、数本の松とともに植えられた。毎年、春になると市郷土博物館の”天守閣”を背景に桜が咲き誇り、お堀
越しに望む光景を楽しみにしている市民が多い。
伐採は、石垣補修工事の進捗(しんちょく)に合わせて段階的に行われ、四月に二本、十一月に残り三本が切り倒された。現在、石垣の上には切り株が残るのみとなっている。
市は、桜の木を伐採せず、別の場所に移植することも検討したが、石垣そのものが文化財に指定されているため、地面を掘り起こすことができなかったという。また、移植には枝を若干、切り落とさなければならないが
、桜は病気に感染しやすいこともあり、移植は不可能と判断した。
富山市内の三十代の会社員は「松川べりと同様、趣ある桜だったので残念」と惜しむ。
石垣補修工事は来年三月に完了する予定だが、桜があった石垣の上をどのように整備するかは決まっていない。市公園緑地課は「石垣が崩れ、市民がけがをするような事態は避けなければならない。景観にも十分配
慮しながら、今後の工事を進めたい」としている。
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