ID 2173
登録日
2006年 11月28日
タイトル
「四高桜」復活へ苗木植える 高島・萩の浜で植樹祭
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/00/sga/20061126/lcl_____sga_____007.shtml
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元urltop:
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写真:
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琵琶湖で遭難した旧制四高(現金沢大)の漕艇(そうてい)部員らをしのび、湖岸に約1000本のソメイヨシノが植えられてから64年。これまでに枯れたり道路改良などで失われた桜の復活に取り組む有志グル
ープが25日、高島市勝野の萩の浜で植樹祭を営んだ。
1941年4月6日、漕艇部員とOB11人が琵琶湖で合宿中、萩の浜沖合約1キロで突風にあおられ転覆、全員が命を落とした。翌年、同級生らが湖岸の県道沿いにソメイヨシノを植樹。「四高桜」として地元や観光客に親
しまれた。
しかし、長年の歳月による枯死や県道の拡幅工事で桜は次第に姿を消していった。OBや地元住民ら約200人が2003年2月、「四高桜を守り育てる会」(今西仁会長)を結成。残っていたソメイヨシノの遺伝子を引き継
ごうと、接ぎ木を重ね、復活に乗り出してきた。
植樹祭には、育てる会や金沢大の関係者ら約200人が出席。拡幅工事を終えた同市勝野の県道沿いに、接ぎ木の13本を含む計118本の苗木を植えた。同大の橋本哲哉副学長は「これほど四高を大事にしてくれたこ
とに感じ入る」とお礼の言葉を寄せ、苗木の根に土をかぶせながら部員たちの冥福を祈った。
植樹に参加した同市勝野、主婦西谷和子さん(78)は遭難当時、地元の女学校に通学していたという。「遺体発見の知らせを受けるたび、友人と花束をつくり、供養として琵琶湖に投げていた」と当時を思い出していた。
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