ID 1605
登録日
2006年 9月 8日
タイトル
田辺市稲成町「ライオンズの森」
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/DAILY/20060909/20060909_002.html
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元urltop:
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写真:
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花見の名所となっている田辺市稲成町の動鳴気渓ライオンズの森で、サクラの木が「てんぐ巣病」と呼ばれる感染力の強い病気にかかり、枯れる被害が出ていることが分かった。開花の時季には一部の花が
咲かなくなることも予想される。田辺市環境課は被害が広がる可能性があるとして、症状が現れた枝を切り取る処置をして様子を見ている。
ライオンズの森には約1500本のサクラが植えられ、花見の名所で知られる。1969年、紀伊田辺ライオンズクラブ(旧白浜ライオンズクラブ)が結成10周年を記念し、ソメイヨシノを植樹して整備が始まった。
今年になって、岩口池の周囲だけで約60本のサクラがてんぐ巣病に感染しているのを市職員が確認した。感染した木は枝の数が異常に増え、ほうき状になるのが特徴。病気にかかった枝を切って対応したが、木全体
が枯れていたものもあり、うち8本は木そのものを伐採した。
てんぐ巣病は、感染すると花が咲かず枝が枯れる。カビの一種のタフリナ菌が胞子を飛散したり雨水に混じったりして拡大する。感染力が強く、全国で被害が拡大している。ソメイヨシノに感染することが多い。
枝先がほうき状になるのはホルモンのバランスが崩れているためで、その影響で栄養分が不足し、枯れるとみられている。密集した枝をてんぐの巣に見立てて名付けられた。
対処法ははっきりしていないが、病巣部の切除と切除部への殺菌などで樹勢を回復させるのが有効な手段とされている。
ライオンズの森でこれまで、立ち枯れなどがあった場合はその都度、ライオンズクラブのメンバーらが植え替えて対応してきた。
ライオンズの森の隣にある、ひき岩群ふるさと自然公園センター観察指導員の玉井済夫さんは「昔からある病気で、これまでは花見への影響はあまりなかった。病巣部を切って対処していくしかない」と話している。++
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