ID 1589
登録日
2006年 9月 6日
タイトル
松くい虫 青森県境まで250メートル
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新聞名
産経新聞
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元URL.
http://www.sankei.co.jp/local/tohoku/060907/thk000.htm
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元urltop:
-リンク切れ-
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写真:
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マツを枯らす被害を全国各地で出している「松くい虫」。明治38年ごろ長崎に上陸して以来、北上を続けたが、これまで北海道と青森だけが無事だった。ところが今年7月、青森県境まであと250メートルの秋
田北部で被害が確認され、青森に衝撃が走った。青森側は全国で初めて、予防措置のために県境のマツを大規模に伐採する「防除帯作戦」を展開。先にマツを切り倒すことで侵入を防止しようと懸命だ。誰も阻止できな
かった松くい虫の北上。「青森上陸」は防げるのか。(米沢文)
「薬剤注入はマツの形成層を傷つけないように。蒸散活動が活発な晴れた冬の午前中だと、木が薬をよく吸います」
8月30日、青森県深浦町で行われた松くい虫被害防除の研修会に集まったのは、県内全域の林業関係者約70人。被害木を伐採し、薬剤で燻蒸(くんじょう)処理する方法や、薬剤の樹幹注入を熱心に学んだ。
松くい虫が県境に迫ったことが分かってから、東北森林管理局と青森県は直ちに被害防止策を発表した。秋田県境から海岸沿い長さ約6キロでエリアを設定。県境に長さ1キロ、幅2キロ、さらにそこから3キロ青森に入
った地点で長さ2キロ、幅2キロの広大な防除帯を設けた。
そこでは国有林と民有林計約50ヘクタールでマツがすべて伐採され、薬剤で燻蒸される。秋田側でも11月以降、防除帯を設置する。伐採に協力する民有林所有者には、マツ以外の樹木を植栽する費用として、国の
造林補助金が支給される。
つがる森林組合(鯵ケ沢町)の東海林政美さんは「青森県は大きな決断をした。ここで被害を食い止めたい」と話す。
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